過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

出会いを遊ぶ、たのしむ、学ぶ

人生、出会いだよね。出会いを遊ぶ、たのしむ、学ぶ。山里には、大地につながった生き方をしている人が多い。だから、とっても実践的、具体的▲こうしたすてきな人のネットワークを作りあげていくことが、山里暮らしの大きな魅力のひとつ。

この日は、いろいろな人が集まった▲有機農業で生産から販売、宅配までこなす自治会長。ウーフといって外国人に宿を提供して農作業をやってもらう大農場主。新規就農でお茶づくりに励む若い夫婦。貧乏神神社を分社して祭祀を行なって村おこしをしている人▲フキを栽培して飴やお茶にしようという人。農家とマーケットをつなぐシステム作りをしている人。陶芸家。猟師。大学のフランス語教師▲自然塾をいとなみ、子どもたちに大地のふれあいを提供している人。大学で栄養学を教えている人。山里でオフグリッド展開、自前のエネルギー調達を企画している人。上場企業で財務畑で活躍していた人。地元の農家▲事業をどう進めていくかという内容もさることながら、こうしたユニークな人たちの生き方、暮らしぶり、ものの考え方に触れたことが、とても得難いことであった。

先日、隣まちの森町で行われた打ち合わせだ。けん引するのは、入沢さん▲入沢さんは、田んぼも畑も山林も、食品加工も、家具作り、家づくりも、薪ストーブの薪づくりも、とにかくものすごいエネルギーと緻密さで仕上げてしまう人物。農家民宿も営む。ちょっとぼくには怪物にうつる▲この家もテーブルもすべて入沢さんが一人でつくったもの。別の部屋ではコンサートもできるほどの広さ、重厚感ある手作り家具も並ぶ。

どんな打ち合せか。閉店のままになっていた大きな店を、地元の農家などが野菜や加工品の販売所にする。地域おこしの拠点にする。若い人にも働いてもらい定住促進の道も開きたい、など▲家賃はタダ同然にしてもらえるものの、水道光熱費、改修費、人件費が捻出できるか。集客はどうしたらいいか、初期費用をどのように捻出するか、そもそも店を出すよりも、もっと効果的な方法があるのではないか、などと語り合った。