過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

食を自らつむぐ人達がいる

食を自らつむぐ人達がいる。昨日、訪ねてきてくださった入沢さんは、イノシシの燻製、栗ようかん、キムチをおみやげに持ってきてくださった。すべて自家製だ▲入沢さんは、ブルーベリーも、渋柿もなんでも加工してしまう。イノシシだろうが、シカだろうが、ハクビシンだろうが解体して料理してしまう。

きょうお訪ねした田中さんも、器用な方だ▲昨日、スッポンを釣って料理したという。天竜川の近くにお住いで、スッポンがでることを聞いて罠を仕掛けて見事釣り上げた。長靴をがぶりと噛み付かれて、危うく足の指を食いちぎられるところだったという▲幼いころ、親の手伝いでよくニワトリの解体をしていたので、その要領でスッポンを解体した。友人の元パイロットの今井さんたちとスッポン料理を楽しんだという。

ぼくの両親も、毎月、ニワトリを解体していた。父は、卵を産まなくなったニワトリの首を切る。子どもたちは、ニワトリの羽をむしる。母は風呂場で解体。ニワトリって、クビを切られても数メートルもはばたくので、いつも驚いていた。そんな体験がある。

なかなかグロテスクなんだけど、自分で食をつむぐことの大切さを感じる。自ら野菜を栽培する、味噌などにも加工する。動物にしても自分で解体して料理する▲そういうワザを身につけるのも大切なことだなあと思う。スーパーで売っている味噌や豆腐、あるいは肉を料理するだけ、というのではつまらない▲まあそんな、体験ができるというのも山里の暮らしの魅力ではある。