過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

山田風太郎の「魔界転生」

戒名が「風々院風々風々居士」。墓石には「風ノ墓」と刻まれている。生前に自分でつけたという。作家の山田風太郎だ。その著作「魔界転生」を寝床で読みはじめた▲山崎豊子の「大地の子」を読んでいたが、スケールも大きいけど、けっこうズシリとくるので、ちょっとお休み。ラクに読み進められるものを読みたいと思った。で、山田風太郎。おもしろいのはまちがいない

魔界転生」は、いまから50年くらい前に書かれたもの。同時期に、白土三平の貸本劇画『忍者武芸帳 影丸伝』が出ている。小学生の頃、この『忍者武芸帳』はむさぼり読んだっけ▲山田風太郎は『南総里見八犬伝』や『水滸伝』をはじめとした古典伝奇文学に造詣が深い。そういうのをもとに書かれているんだなぁ。

こんなおもしろいものは10代に読んでおけばよかったなあ。10代の頃は、純文学とか古典みたいなものがすばらしいと思い込んでいた。娯楽小説をバカにしていた。ざんねんなことをした。