過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

インドの遊行者たち

さきほどインドの聖者のことを書いたけど、インドを旅していてかれら(サドゥ=出家修行者)をスケッチしたもの。▲まあ、いろいろとんでもない人がいて楽しいこと、楽しいこと。

レストランで食事していると、こういうじいさんが寄ってきて、ぼくの前で突然、お祈りを始める。うざいなあと思ってそのまま食事していると、手を差し出してくる。▲「お前のために祈ってやったのだ。布施をしろ」という。「そんな、頼んでないし、勝手に祈ったんでしょ」と言うと、「いや、わしは要らんのだが、神がほしいと言っておられる」。そんなやりとりがとても愉快だ。

すごい苦行をしている出家者にも、いろいろと遭った。▲12年間、右手をいちども下ろしていない。いつも手を上げている。だから、その腕は枯れ枝のように細い。爪は1メートルくらい伸びて丸まっている。▲10年くらい寝ていないという行者もいた。横になったことがないという。かれは、樹の枝にロープを掛けて、いつもゆらゆらとしていた。▲道を歩いていると、突然、首を土の中に入れたままの人に出くわしたりする。呼吸を何時間も止めているのだそうな。

そんなアヤしくてアブなそうなかれらだが、話せばとっても楽しい人たちだった。かれらのテントを訪ねては、チャパティやチャーイをご馳走になったりしたのだった。神とつながるんだといって、マリファナも勧められるけどね。