過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

この空き家、タダで貸していただけることになったのだが……

この空き家、タダで貸していただけることになった。草刈りをちゃんとやって家に風通しすることが条件。ご近所の方が、家主に提案してくださった。

ブルーベリーの仲間たちと、視察してみた。背丈以上もあるススキなど草をかき分けて、家に入ってみた。マムシが出てきやしないかと、ドキドキ。窓はアルミサッシでしっかりしている。しかし、畳はぶかぶか。歩くと戸が揺れる。トタンの屋根は、そろそろ雨漏りがしそう。水回りも補修はたいへん。草刈りも、広大な敷地なので、これもたいへんだ。

仲間は言う。「これはたいへんだよ。やめといたほうがいい」。「でも、みんなでプロジェクトくんで、リフォームしていったら、面白いじゃないの」と言うと。「イチぬけた」「わたしもイチぬけた」「おいらも」。……みんな抜けてしまった。働き者で、家作りの実績のあるかれらにして、こういうことだ。それほど、家そのものの条件は悪い。借りるならちゃんと、しないと後々苦労するからね。

う〜ん。難しいよね。おもしろそうだから、やってみたいという人いないかな。あるいは、どこかの大学に声かけて、セミナーハウスみたいに使ってもらうとか。景色はとてもいい、日当たりも風通しもとてもいい。このたりでは、一等地なのだ。そして、ご近所の方たちも、あたかい人ばかり。

コンバインそして大豆の脱穀

このコンバインが5万円。新品で買えば150万円くらいする。昨日、農機具屋さんでみつけた。ここは、なんでも修理して改造もやってくれそう。

コンバインがあると、稲刈から脱穀まで、同時にできる。麦や蕎麦や菜種の脱穀も。今までは、バインダーという稲刈り機で刈って、それを稲架掛けして天日干し。おいしくできるが、ナル材を組み立てるのが大変な労力だ。雨が続いたりすると、美味しさも減ってしまう。しかし、農村の景色として、風情があるので、これはこれでつづけたい。

だが、麦や蕎麦もやろうとすると、コンバインがあると便利だ。機械の速度の調節すれば大豆の脱穀が可能かもしれない。大豆は、栽培はかんたんだが、脱穀がすごい手間。昨年は、200キロの収穫に、4名で6日くらいかかった。昔風の足で踏んでドラムを回転させる機械で脱穀し(2枚目の写真)、唐箕をまわして風で皮を吹き払って選別していた(3枚目の写真)。さらには、大豆の選別が手作業でさらにたいへん。

コンバインがあると、いろいろとラクになる。しかしなあ、あまりに巨大すぎる。置き場所にも困る。軽トラには乗らない。トラックで運ぶ。えらく安いので、やや心配。壊れたら、修理も高くつく。ということで、あれこれと農家に電話して聞いてみた。

森町の入澤さんに聞くと、農協で大豆の脱穀機を借りられるという。では地元のH農協に聞くと「はい、そういうのはありません」でおしまい。さがしてみましょうとか、聞いてみましょうとか、一歩もつながっていかない。入澤さんに聞くと、F農協にあるという。それで、あたってみると、あったあった。

キャタピラー付きの脱穀機を貸してくれるのだ。1反あたり1,500円。さらに、大豆の選別機も貸してくれる。こちらは、キロ10円。随分と安い。なあんと、このふたつがあれば、昨年4人で6日かかった作業が、1日ですんでしまいそうだ。そうして、コンバインも買う必要はなさそうだ。

ということで、いろいろネットワークを広げて、聞いていくと有益な情報がたくさんある。とくに農業関係は、工夫している人、たくさん機械を所有している人、組み合わせのチカラで効率よく仕事している人、いろいろな優れた人がいる。そういう方に出会って学んでいくのは、まことにうれしいことだ。



ブルーベリーが、実ってきた

ブルーベリーが、実ってきた。でも、ヒヨドリたちに食べられている。やっと仲間と網をかけた。ただし、まだ上だけ。四方はこれから。ハクビシンやシカもやってくる。電気柵も必要だ。

今朝は、2時間かけて、バケツ一杯の収穫。冷凍保存する。バナナとヨーグルトのスムージーがとてもおいしい。

毎朝、早起きして収穫。山の霊気を浴びながら、体を動かす。いろいろなアイデアが次々とうかんでくる。