「時間は苦しむ者の味方だ。苦しいのは今だけで永久には続かぬと思えば救われる」
今日の言葉。寝床で、磯田道史の「天災から日本史を読みなおす」(中公新書)をぱらぱらと読む。
天災によって歴史がどのような影響を受けたかという本だけど、その前書きにあった。
両親を天災で亡くしてして孤児となったクローチェが「夜、頭を枕によこたえて、朝めざめないようにと切に熱望し、自殺考えさえ」したという。「時間は苦しむ者の味方だ。苦しいのは今だけで永久には続かぬと思えば救われる」と、かれはやがて、ローマ図書館に通い初め歴史と哲学の研究に入る。
どんなに苦しくても、それがいつまでも続くはずがない。かならず、時が解決してくれるものだ。時が味方してくれる。苦しいのは、いまだけ。そう思うと、また歩きだせる。