過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

【麺を食べているうちに屋台が壊された】2026.2.1

【麺を食べているうちに屋台が壊された】2026.2.1

注文すると、すぐに麺が出てきた。ズズッっと音を立ててすすりながら食べていた。
半分ほど食べたとき、突然大きなジープが横付けになった。
警官が7、8人ほど乗っていた。なにごとだ?

車が止まるや否や、男たちは一斉に飛び降りた。
そして、いきなり警棒で屋台を壊し始めたのだ。

ガン、ガン、バキ、バキ。
まったく容赦がない。

麺をすするズズっという心地よい音が、生活の基盤が砕かれる破壊音によって支配されてしまう。「食事という平穏」と「破壊という暴力」。

屋台はあっという間に半分ほど壊されてしまった。
もう使い物にならない。
屋台をめちゃくちゃに叩き壊すと、警官たちはそのまま去っていった。この間、時間にすれば10分ほどだっただろうか。

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北インドを旅していた時のこと。
寒い冬だったような気がする。

東南アジアには屋台が多いので、食事に困ることはない。それぞれ味に個性のある店が多く、面白い。

ある屋台でラーメンのような麺料理を注文した。
店主は40代の男性だった。タンクトップに、インド伝統の腰布(ドーティー)を巻いている。
値段はたしか30ルピーか50ルピーほどだった。

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私は麺をすすりながら、屋台が破壊されるさまを呆然と見ていた。
いったい何が起きたんだろう?
なぜ?

店主は悔し涙を流していた。まさに「泣くに泣けない」心境だったろう。抗議したり抵抗しようとしても、相手は銃と棍棒を手にした警官が7人。勝ち目はまったくなかった。

事情はどうあれ、本当に気の毒なことだ。
私は麺を食べ終えて代金を払い、その場を後にした。

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いったい何だったのだろう。
推測するに、もともと警察と何かトラブルがあって出店を止められていたのかもしれない。あるいは警告を受けていたのに無視して店を出していたので、制裁として破壊されたのか。見せしめの可能性もある。
それとも、インドのことだから、競合する他の店から賄賂をもらって、この屋台を潰しに来たのか。

とても理不尽な世界だった。
店主もまわりの人々も私も、なすべもなく呆然と見ているだけ。

このように、予期しないことが突然目の前に現れ、繰り広げられるのは、インドを旅しているとよくある話だ。
そうした光景にはだんだん慣れてきてしまうものだが。