過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

【バンコクの路上で危機一髪】2026.1.31

バンコクの路上で危機一髪】2026.1.31

その瞬間、店員は血相を変えてキッチンに駆け込んだ。

そうして、恐ろしい形相で、大きな中華包丁(日本の包丁の3倍ほどはある)を手にして、こちらのテーブルめがけて襲いかかってきた。

うわわっ、危ない!

私は、座っていた丸椅子で防御しながら後ずさりした。

「待て待て!」

店主がその男を羽交い締めにして、事なきを得たのだった。

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舞台はタイのバンコクの路上。
友人と路上の屋台の前で、生ビールを飲みながら語らっていた。
大きなエビが焼かれている。美味しそうな匂いが漂う。

「これちょうだい」と注文した。
ところが、いくら待っても来ない。
注文を受けた男に聞いてみた。
「まだなの?」

すると「もう売り切れたよ」と言う。
こちらは少し酔っていた。
「えー。ずっと待ってたのに、ダメじゃないの」

そう言って、その店員の額あたりをちょんとつついてしまった。

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タイでは、他人の頭を不用意に触ると大変なことになる。
「いい子だね」と子どもの頭でも、触らない方がいい。

頭には神様や精霊が宿っているという考えがあるのだ。
そのため、頭をなでたり叩いたり、つついたり触ったりすることは、相手にとって大きな侮辱となる。

「いい子だね」って子供の頭を撫でるのも避けた方がいいという。

そのことを知ったのは、この危ない事件を身をもって体験した後のことであった。

知らなかったとはいえ、その些細な行為の一瞬が、文化の断層に触れてしまうことがあるのだ。旅の本質的な危うさでもある。

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Facebookで今日やり取りした方から、ご主人が間質性肺炎か肺がんを併発して亡くなったという体験をお聞きした。
その方はタイで日本語教師をしていたことがあるというので、タイやインドの体験談に花が咲いた。

「そんな危なくて面白い体験を投稿してください」と言われたので、書いてみた。

むやみに旅をしてきたので、危機一髪「うわっ、どうしよう」という体験はたくさんある。思い出しては書いていこうか。