【進むも地獄、退くも地獄か】2026.1.17
きたるべき衆議院の解散総選挙において、世間では「自民党圧勝」との見方が強い。
しかし、あえて「中道連合が勝利する」という逆転のシナリオを描いてみた。
現在、高市総理の高い支持率を背景に、党内には楽観論が漂っている。だが、現実はそれほど甘くないと思う。
自民党は「解散すれば議席大幅減、解散しなければ支持率急落」という、まさに「進むも地獄、退くも地獄」の窮地に立たされているといってよい。
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1. 高支持率の「罠」と創価学会の離反
現在の高支持率は「期待感」という砂上の楼閣に支えられている。若年層を中心とした支持はあくまで「高市個人」へのものであり、自民党という組織に向けられたものではない。
しかも、その若年層の投票率は極めて低いのだ。
実際の選挙結果を左右するのは、浮動票ではなく「小選挙区の数」だ。
ここで最大の懸念は、「創価学会票の離反」だ。
これまで自民党候補を支えてきた約500万票の学会票が、今回は自民に流れることはない。
わずか数千票で当落が決する小選挙区において、学会票は決定的な「キャスティングボート」を握ってきた。
高齢化が進んだとはいえ、依然として創価学会が持つ「緻密な票読み」と「全国的な動員力」は脅威だ。
この強力な援護を失えば、これまで学会票に依存して当選してきた自民党議員たちは一気に窮地へ追い込まれる。
政界関係者のシミュレーションでは、50〜70名が落選圏に沈むという数字もある。
さらに、公明党が小選挙区の擁立を絞り、その組織票を立憲民主党などの候補へ戦略的に投下すれば、勢力図は劇的に塗り替えられる。
自民は50〜80議席を失い、逆に立憲は50〜100議席を上積みして第一党へ躍り出る可能性すらある。
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2. 「保守」の看板を剥ぎ取る負の遺産
年明けに再燃した「旧統一教会問題」だ。
過去の選挙で290名を支援したという統一教団内部資料や、自民党議員の合同結婚式への出席など、根深い癒着が改めて露呈している。
教団の教義は、「日本はエヴァの国(貢ぐ国)として、アダム国家である韓国に従うべき。天皇も文鮮明教祖に従属すべき」という衝撃的なものだ。
この教団に対し、結党以来の重鎮である岸信介、笹川良一、児玉誉士夫、そして安倍晋三各氏までもが深く関わっていたという事実は重い。
それは自民党の本質が「保守」ではなく、その正体は長きにわたり国益を売り渡してきた「売国」であったということだ。その疑念が広まれば、ダメージは計り知れない。
また、身内に甘い処分で幕引きを図った「裏金問題」も決して決着してはいない。
閣外協力関係にある日本維新の会も、健康保険料未払い問題などの不祥事が相次ぎ、受け皿としての信頼を失っている。
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3. 忍び寄る「言行不一致」の審判
高市総理のタカ派的な外交・安保政策への期待がある一方で、止まらない物価高や実質賃金の停滞は、組織票を持たない一般有権者の離反を加速させる。
高市総理の前には、解散すれば大敗しかねない地獄、解散しなければ「逃げた高市」として支持を失う地獄が待ち受けている。
いずれにせよ、「言行不一致」「変節」「結局は党利党略か」という批判の嵐にさらされることは避けられない。