過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

【①私の霊体験】2025.11.9

【①私の霊体験】2025.11.9

あかり(9歳)が「川の渦巻いているところを見たい」と言う。

友人の家を訪ねた帰りに天竜川の近くに寄ってみた。
ところが、もう薄暗くなっていて、木々が茂っていてよく見えない。

「もっとよく見える場所を探してみよう」。
「あ、ちょうど階段がある。ここを上れば上からよく見えるかも」。

3段ほど階段を上がった。

その瞬間。
「うっ、なんだかぞっとする」。

全身に鳥肌が立った。

あかりもまったく同時に「背中がゾッとした」と感じたらしい。

⦿---------------------------------------

なんとその階段のすぐ先には鳥居。その先には神社があった。それと知らずに上っていたのだ。
「ううむ、これは怖いなぁ」。

柏手(かしわで)を打って「失礼しました」と挨拶した。階段を下りた。

それでもまだ鳥肌が収まらない。
お父ちゃんとあかりは思わず「南無妙法蓮華経」と唱えた。駐車した車に戻っても、まだぞっとする感覚が残っている。

「なんだか霊的な怖いものがいたね」と言うと、あかりも「うん、確かにいた」という。
「守るために、いろんな真言を唱えて実験してみようか」。

「不動真言」(ノーマク・サーマンダ・バーザラダン・センダ・マーカロシャーダヤ・ソワタヤ・ウン・タラタ・カン)や「虚空蔵菩薩真言」(ノウボウ・アキャシャ・キャラバヤ・オン・アリキャ・マリボリ・ソワカ)を唱えてみた。

⦿---------------------------------------

あかりが、「南無妙法蓮華経がいいんじゃない? 一番力強いから」と言う。

それで、親子で車を運転しながら「南無妙法蓮華経」を唱え続けた。
お父ちゃんが「南無阿弥陀仏はどうかな?」と提案し、二人で唱えてみたが、あかりは「やっぱり南無妙法蓮華経がいい」と言う。

それでも背中のゾクゾク感が消えず、運転しながらお題目を唱え続けた。

あかりは蓮華座に足を組んで合掌し、お題目を唱え続けていた。30分ほど二人で唱えていた。そうしていると、なんだか安定した力強さや、守られている安心感が湧いてきた。

⦿---------------------------------------

実は、私たちが見ようとした天竜川の渦巻く場所は、過去に水難事故が起きた場所だった。

12年前の8月、「遠州天竜舟下り」で船が岩場に衝突して転覆し、乗客4人と船頭1人が亡くなった場所の近くだったのだ。

「いろんな怖い漫画や物語を読んでも、こんなふうに背中が
ゾッとしたり鳥肌が立つことはなかったよね」とあかりが言う。

「そうだね、まだ怖い感じがするけど、貴重な体験ができて良かったね」。

帰り道、空を見上げると、山に隠れていた満月がぼんやりと昇っていた。