過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

【石破茂さんとの会議】2025.10.17

石破茂さんとの会議】2025.10.17

いよいよ次の総理も決まりそうで、石破さんもお役目ご苦労さんというところ。
かつての石破さんらしさの冴えが見られなかった総理時代であったが、まあ、いまの時代、誰になっても似たようなものだろう。

2年前に、娘のあかりを連れて石破茂さんの事務所での会議に出たことがある。まだ総理になる直前の頃だった。

「あのおじさんの事務所には、飛行機とか戦車とか、プラモデルがたくさんあったね」
これがあかりの感想だった。何も知らずに、議員会館での会議に同行する子どもという非日常的な光景はシュールではある。
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昔の議員会館には、取材で何度か行った。30年も前の話だ。当時はセキュリティがかなり緩かった。
空いてるスペースに適当に車を停めて、入口で「野中広務事務所に行きます」と面談用紙に書いて守衛に見せれば、後はオッケーだった。そんな時代もあった。
今の議員会館は、警備隊が50人くらいいて、アポなしで入れるわけがない。中に入っても、セキュリティーチェックの関所が幾つかあった。ましてや駐車場代わりに使うなんて、もってのほかだろう。
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遺骨収集のNPO会長をしている友人が、「沖縄での遺骨発掘報告で永田町に行く」と言った。ちょうど僕も伊藤忠のレセプションに行かなくちゃいけなくて、車で移動してた。青山に駐車場がなくて困っていた。
そこでタイミングよく友人に便乗して議員会館を訪れることになった。
その友人のNPOの顧問が石破茂さんだった。

そうしてあかりと僕も、石破事務所での会議に参加することになった。
30分ほどの会議が終わると、国会議事堂前のガラ空きの駐車場に、傷だらけのヴォクシーを停めさせてもらった。ベンツやボルボが並ぶ中、ボロ車が鎮座してるのはどうにも異様な光景だった。

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そこから伊藤忠のレセプションの立食パーティへ行った。子連れの参加は、私たちだけ。食事の美味しいこと、高級なこと。もう人生であれほどの食事はないかもしれないなあと思うほど。
あかりは、なにか手伝いたいと思ったのだろう。「お皿を洗わせてほしい」と食事係の人に申し出ていた。
もちろん、断られていたけど。

ついでに赤坂あたりを散歩した。さすがの東京の高級街、きれいで若くてカッコいいおねえさんたちが、シュッシュッと歩いていた。
数千万円もする高級外車のショールームを覗いたりすると、受付のきれいな女性が「クルマに触らないでくださいね」とあかりに言っていた。赤坂日枝神社を参拝したり、久しぶりの東京散歩であった。
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「浜松だって?じゃあ、中野君によろしく言っといてね」
石破さんにそう言われた。今の浜松市長の中野祐介さんは、石破さんが防衛庁長官だった時の秘書官を務めていたことがある。

「よろしく伝えて」と石破さんに言われたから、市役所に行く用事があったついでに、ある部署で伝えた。でも「どういう要件ですか?」とかいろいろ聞かれて、結局市長にはつないでくれなかった。

まあ80万人の政令指定都市は大きくて、縦割りで手間がかかる。面倒になって、ついには市長にはまだ会ってない。まあこちらは、特に用事もないしね。「時」を外している。

ま、これは一見すると日常の些事を綴っただけだけれど、「教育」「政治」「時間の流れ」「人間関係」「戦争と遺骨」「沖縄」といった重いテーマが背後にあるんだね。