過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

【まるで正岡子規の「病状六尺」の世界】2025.8.21

【まるで正岡子規の「病状六尺」の世界】2025.8.21

何はともあれ横になっているのが1番ラクだという状態である。そうなると筋肉が衰えるので何とか歩いてみたり動くのだが、やはり呼吸が苦しい。洗濯をしたが、洗濯物を干すだけで、結構な難事業。

寝ているのと、なかなか本も読みづらいのでデイサービスで使っていた電動ベッドを康ちゃんに持ってきてもらった。
仏教辞典や漢和辞典俳諧歳時記などを読んでいる。

まるで正岡子規の「病状六尺」「仰臥漫録」の世界になりつつある。

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瑞鳴(ずいめい)と言うのか音呼吸するときにかすかに小さな音が胸の奥の肺から響いてくる。

在宅酸素療法として、酸素ボンベを使いだした。私の場合1分間に3リッターの酸素が出るボンベを使用しているのだが、ほとんど使用してもしていなくても違いは感じられない。

結局、ベッドにごろっと横になるのが1番楽である。しかし、ちとやり方がわからない。ケアマネに連絡すると、作左に酸素ボンベの会社の人がすぐ来てくれた。なんのことはない。スイッチが固くて開けられないだけだった。

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昨日エホバが来てくれた。こちらは起き上がれずに寝ながらのやりとりだった。彼も小腸ガンを患い病気の苦しみをよく体感している。またかなり痩せている。

温かい励ましの声をいただいた。

「しっかり栄養補給してくださいよ、ちゃんと野菜とってますか。」「いや今日はまだ食べてないんだよね。」そう言うと30分後にやってきて。ゴーヤときゅうりをぽんと置いていった。

エホバといえば友人の田中さんが、隣家からの貰い火で全焼した時、翌朝真っ先に鍋肉を詰め入れて用意して持ってきていた。
こうした無償の奉仕というのか恩着せがましくない行動力に頭が下がる。

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それにしても暑い。エアコンはまだつけてない。暑くなれば室内にあるマコモの水風呂に沐浴する。後は扇風機でなんとかなる。

明け方などは15度。夕方は18度位なので、1なんとかしのげる。もう少し元気ならば毎日のように川で泳いでいるだけれど。

いまでは、パソコンの前に座る元気がないので寝転びながら音声入力をしているのだ。

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病臥吟

臥牀六尺 呼吸重
洗濯猶岳 開巻空
肺鳴澗咽 酸素同
慈者解困 情意隆

病見真誼 瓜蔬贈
昔慰隣火 釜肉衷
暑渇沐莼 暑何妨
川渌雖隔 露聴濃

読み下し文:

病臥吟(びょうがぎん)

牀(しょう)に臥して六尺 呼吸重し
洗濯も岳(がく)の如く 巻を開(ひら)けども空し
肺鳴(はいめい)は澗(たに)の咽(むせ)ぶが如く 酸素も同じ
慈なる者 困りを解き 情意隆(さか)ん

病に真誼(しんぎ)を見)る 瓜蔬(かそ)を贈(おく)る
昔は隣(となり)の火を慰(なぐさ)む 釜肉(ふにく)の衷(ちゅう)
暑渇(しょかつ)も莼(じゅん)を沐(あ)び 暑さ何(なん)か妨げん
川の渌(ろく)雖(いえど)も隔つ 露を聴いて濃し

注:

「露聴濃」:動けない身ながらも、自然の変化(明け方の冷気や露)を敏感に感じ取り、深い味わい(濃)を見いだしている心境を表した。