過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

【起手八分】2025.5.4

【起手八分】2025.5.4

「始めたらもう8割」──これは、いつも書いていることだけど。
なにしろものごとは着手するのが大変なんだ。

着手したら、もう8割はできたようなもの。
もっとも、残りの2割に8割のエネルギーを使うけれど。

大きな岩も、「うんしょ」とひと押しで持ち上げたら、あとは慣性の法則で転がっていく。
転がりだしたら加速して、弾んでいく。つまり、仕事が面白くなってくるのだ。

「始めたら、かならず終わる」とも言える。始めなかったら、終わらない。その間、ストレスだけ背負うことになる。心身を苦しめる。

「ああ、こんなことなら、もっと早くやっておけばよかった」
そういうことが、もう何百回もあったかもしれない。これからも。

〈起手八分〉

起手既八分:起手(きしゅ)既に八分(はちぶ)
残二耗八神:残る二は八の神(しん)を耗(こう)す
巌動依初勢:巌(いわお)動くは初めの勢いに依り
事興漸転輪:事(こと)興(おこ)るは漸く転輪す

「解説」
・「起手」の妙
囲碁用語から転用し、「着手の重要性」を表現。2字で「始めの一手が全局を決す」という哲理を凝縮。
・数字の対比
「八分」vs「二」、「八」vs「八」の数字遊びで、エネルギー配分の逆説を強調。
・物理現象の比喩
「巌動」で慣性の法則漢詩的に表現。「転輪」は仕事が加速する様を車輪の回転に喩えた造語。
・四段階の展開
①着手の重要性 → ②残作業の大変さ → ③物理法則の援用 → ④達成感の到来 を4行に凝縮。
補足
・「事興漸転輪」の「転輪」には、仏教用語「転法輪」(真理の車輪を回す)のニュアンスを込め、仕事の楽しみが真理探究に通じることを暗示。