過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

②【アメリカの医療事情と医療用大麻の現状】2025.3.25

②【アメリカの医療事情と医療用大麻の現状】2025.3.25
──バリ島もいいし、タイも悪くない。特に僕みたいに今病気だと、医療用大麻が合法なタイもいいなって考えています。
アメリカはもちろん合法なところもあるんですけど、飛行機代も高いし、滞在費も高い。その代わり、カンナビスや医療大麻に関する支出やルールは、アメリカの中でもかなり進んでますね。最初に合法化したのが1996年のカリフォルニア州で、医療大麻に関しては州ごとにいろんな規制があって、販売するには農薬などの検査をパスして商品としてお店で売れるっていう点では、レベルが高いと思います。
タイも最近それがOKになって、もちろん昔から一般の人たちが使ってたのもあるし、僕もバックパッカーのときにタイに行ったら、宿で普通に簡単に買えたりしてたので、昔からあったと思うんです。でも、アメリカで違う州に住んでたときは、合法じゃない州だと何が混ざってるかわからないんですよね。だから医療として使うなら、ちゃんと合法化されたところで使わないと大変だなと思います。」
──医療にも関わってたんでしたっけ? 介護とか。
「うちの母親がパーキンソン病になったんです。母親から姉経由で連絡が来て、『夫婦で面倒見てたけど、もう無理だ』って。僕が独身で子供もいないので、ニューヨークからロサンゼルスに引っ越して介護に行ったんですけど、そのとき母親の状態が本当にひどかったんです。
まず筋肉が硬直してきて、高血圧からの痛みで夜も寝られない。寝られないから食べられない。でもつらくてたまらないから、自分で立つことはできないけど、歩行補助機を使って外に出ようとして、自分で死にに行こうとする。それだけきつい状態だったんです。
姉から連絡をもらって引っ越したときに、カリフォルニアではすでに医療大麻が使えるようになってたので、『じゃあこれを使ってみよう』って。今はレクリエーション用も全然大丈夫で、身分証明書があればお店で買えるんですけど、未成年はダメで、親の認証が必要だったり、病気の場合は特別な形になります。
当時はメディカル・カンナビス・ライセンスっていう免許が必要で、ドクターのところに行って、30ドルくらい、今だと4500円くらい払って、どういう症状があるか話して、母親のために使うライセンスをもらったり、僕自身も腰の痛みや緑内障があるので、それでライセンスをもらいました。
で、最初に母親に与えたんですけど、いつも痛がってて、夜中も毎時間『マッサージして』って言うくらい寝られない状態が続いてたんです。最初は蒸気にして吸わせたり、気化させて吸う方法を試したんですけど、母親はタバコとか吸えない人だったのでダメで、次にチョコレートにしました。そしたら、自分で歩くことがほとんどできなかったのが、補助機を使って自分で歩き始めたんです。
すごい気分が良くなって、かなりハイな状態になったんですけど、
そのときに『今までの痛みはどう?』って聞いたら、『痛いことを忘れてた』って言ったんです。それからほぼ痛みが出なくなって、毎晩1時間しか寝られなかったのが、3時間、5時間と寝られるようになって、だんだん良くなったんです。寝てなかったから食欲が全然なかったのが、医療大麻の効能で食欲が増進する効果が強いので、食欲が出てきて、手の震えも全くなくなったんです。」
──すごいですね。
「うちの母親はありとあらゆる薬を処方されてたんです。痛み止めからパーキンソンの薬、食欲増進の薬、便秘になるから下剤とか、いろんな薬を与えられてたんですけど、カンナビスを一発使っただけで、かなりの薬が必要なくなったんですよ。」
──すごい話ですよね。
「うちの母親がカンナビスを使ってなかったら、1年か2年くらいで亡くなってたんじゃないかと思うんです。それがカンナビスを使うようになって、7年延命したんです。その間、もちろん少しずつ症状は悪くなっていくんですけど、介護施設にも入れるようになって、実は母親が医療大麻を使ってるって施設に言ったら、その当時は連邦がやってる施設だと、アメリカの連邦法では大麻がダメなんですよね。
でも、今は多くの州がOKで、カリフォルニア州も大丈夫なので、施設から薬として与えることはできないけど、『家族が来て与えるのは全然大丈夫』って言われたんです。
それで、だんだん悪くなってきて、手の震えが出たりすると、カンナビスを与えると手の震えが止まって、また自分で箸を持ってご飯を食べられたりするんです。母親にそれを使うことで、また箸を持って自分でご飯を食べたりするようになったのは、僕がレクリエーションで使ってただけじゃなくて、病気の人に使った経験があまりなかったからすごいなって。
でも実際に目の当たりにして、自分の母親がそういう形で良くなったり、痛みがなくなったりするのを見るとすごいね。母親とは今まで深い話ができなかったのが、すごく深い話がお互いにできたりしたのは、やっぱり効果がすごいあったと思いますよ。僕はいつもカンナビスのことを『貧乏人の薬』って呼んでるんです。」  
──そうだよね。予防薬にもなるし、厳しい状況の人にも治療効果や精神的なリラックス、栄養をもたらすよね。
「本当にミラクルでしたよ。僕が母親に与えたとき、症状があそこまで変わったのにはびっくりしましたね。家族みんな驚いてました。」
──パーキンソン病って、すくみ足っていうか、歩けなくなるんですか?
「そうですね。擦りながら歩いたりするんですけど、僕が母親のときに見たときは、もう自分で歩けなくなってましたね。彼女はたぶん76歳くらいで、そこから8年くらい生きた感じですね。原因が分からないし、難病だから治療法がないっていう感じですよね。」
──そうだよね。今、日本だと癲癇だと医療用大麻は処方されるんだよね。
「でもそれはCBDですよね。CBDがやっと日本で使えるようになって、精神的な部分や転換、鬱とかには確かに効果があると思うんですけど、本当に効くのはTHCじゃないとダメなんですよ。もちろんその2つが入ってるのが一番いいんですけど、症状によってはTHCの方が効く場合もある。だから日本は医療利権があって使ってほしくないんだろうなって思いますね。」
──大麻って全部効いてくるからね。病気を治す。重い人の回復にも役立つ。疲れをとる。人類の幸福とか、健康維持とか、平和になる。神の発明だね。
「母親がそういう病気になって介護するまで、僕は介護なんて全くやってなかったんですよ。母親の介護を通じて覚えて、ある人が『自分でも介護やってみないか』って言ってくれて、やり始めたんです。
たまたまクライアントのお友達と知り合って、『実はうちの母親、パーキンソンで医療大麻を使ってるんだよ』って話したら、そのアメリカ人のおじちゃんが『お前、なんで早く言わなかったんだ』って。『実は庭で毎年作ってるから、お前の母親にも使ってくれ』って、すごい量持ってきてくれたんです。それで、たまたまオイルの作り方を知ってる人と知り合って、オイルを作って、クライアントや痛みのある友達に配り始めたのがきっかけなんですよ。」
──いい話だなあ。
「僕もめっちゃ嬉しいです。日本人に『大麻の話でいい話だな』って言ってもらえるのは本当に嬉しいですね。」 


五言絶句「大麻療親行」 


帕金森母苦 (帕金森(パーキンソン)の母苦しむ)
夜夜痛眠無 (夜々痛みに眠れず)
一服奇跡起 (一服奇跡起こり)
七年命延居 (七年命延び居る) 


七言律詩「米国医療大麻奇縁」 
加州医許九六春 (加州 医許す九六の春)
母病帕金森苦呻 (母病む 帕金森(パーキンソン)苦しみ呻く)
硬直歩行補助器 (硬直し歩行は補助器)
夜半毎時按摩頻 (夜半毎時按摩頻(しき)りなり)
蒸気菓子試効驗 (蒸気菓子試み効驗あり)
箸持自食事驚隣 (箸持ち自ら食事し隣人驚く)
連邦禁制施設默 (連邦禁制も施設は黙す)
貧者薬名神恵真 (貧者の薬と名づく神の恵み真なり)