テンプル経済のようなもの
①ドネーションすることが当たり前という社会
②出家も原則、だれでもできる。
③お坊さんを尊敬してる お坊さんも戒律を保つ
▽
この瞑想合宿は、ドネーション制度。お金のある人は出して、ない人でも差別なし。みんなオッケー。自由に。
みんながちょっとでもドネーションすることが当たり前という社会だから、ああいうことができるんでしょうけど。
出家も原則、だれでもできる。一時出家もありだし、還俗して何度も出家してもいいね。
暇を見つけて、出家したくなったらいつでもできる。
そして、タイの人々はみんなお坊さんを尊敬してる。
お布施する人は、徳を積めるという気持ち。
▽
私の中であれすごい「ポイント制」って思ってるんですけど。
ポイントが溜まると、来世、むっちゃラッキーに生まれるみたいな。
最初はタイの仏教をバカにしてて、それってポイント制じゃんみたいな。ポイント欲しくていいことするのって意味あるの?みたいに思ってたんですけど、結果いいことするんだったらそれでいいのかと。
来世のことはわからないけれど、現世で既に循環している。お寺で経済が循環している。
坊さんもみんなから尊ばれるから、それぞれにちゃんと戒律を保って、精進しようという気持ちになる。
が、基本はちゃんとやる。 在家はお布施をする。供養を受ける坊さんも、ちゃんと戒律を保って生きている。
お金とか、財産になるものはもらわない。その日の食事だけ布施してもらう。翌日の分までもらわない。だから蓄えはない。
▽
もちろん戒律違反している坊さんもいるし、結婚する坊さんもいるけど、基本は家庭を持たない。だから子供のために何か残そうという根性はない。なかなかすごい経済システムだと思う。
お金持ちは、パゴダとか精舎を寄進したりする。お正月などの節目に、普通の人たちが、ちゃんとお布施しなきゃみたいな感じで、お布施する坊さんの服セットとか、お坊さんの身の回り品セットがスーパーに売られている。 ー正月とかになるとバーっと並ぶ。
ある意味、経済循環のいいシステムなんですよね。
▽
日本だと、金がなければもう食っていけないわけですね。 生活保護もあるけど、受給は大変。じゃあ死ぬか、みたいな話になってしまう。
タイもミャンマーも、スリランカも、テーラワーダ仏教圏は、そのあたりセーフティネットはしっかりしていると思う。もちろん、理想的ではない、戒律違反してる人とか、裏口もあるけど、表向きはなんとかしっかりしている。
(ここから池谷の話)
インドをずいぶんと旅をしたけれど、あちこちにアシュラムがあってよく利用した。
シーク教の本山(ゴールデンテンプル)とか、ラマナマハリシのアシュラム、ヘラカンのババジ、サイババ、マータムリターナンダマイとか、いろんなところら泊まったが、だいたいお金を取らない。あるいはとても少額。だいたいが、ドネーションでまわっている。
▽
ところで日本で葬式のために費やされるお金ってすごい。2022年に実施した「第5回お葬式に関する全国調査」によると、葬儀費用の平均は約110.7万円。 費用の内訳は、基本料金(葬儀一式の費用)が約67.8万円、飲食代が約20.1万円、返礼品が約22.8万円。
かつては、平均200万円だった。
友人は奥さんの葬儀は2,000円で済ました。棺桶は自分で作った。かっこよく、船みたいに。棺桶に入れる花は、彼岸花とコスモスをたくさん入れた。自分の軽トラにお棺を積んで、自分で火葬場に行って。
お骨拾うときに一応、舎利礼文というお経を池谷が読んだ。それから、井上陽水の「少年時代」をかけたり。火葬場の職員にお礼にと1,000円ずつ渡して、総費用 2,000円で済んだ。
仏教とお金。宗教とお金。いろいろ考えさせられる。