※戒律の⑥まできました。
東南アジアでは一時出家という制度もあります。ミャンマーで国連大使をしていた知人は三度くらい出家しています。
また例えば、食っていけなくても出家したら、食べ物は布施してもらえます。寝るところもある。その意味ではセキュリティシステム。支え合うシステムともいえます。
以下は、スマナサーラ長老の話です。
▽
ミャンマーのような国は、ちゃんとシステムができているんです。
托鉢に行ったら、ちゃんとご飯をお布施してもらえます。
明日食べるためにとっておく。これは禁止なんです。
残ったご飯はもうみんな捨てるんです。
処分して鉢を洗って拭いておいておく。それは寺の中にいれば誰だってやることなんです。私はミャンマーに行ったらその通りやるんです。私は昼ご飯食べたら、ちゃんと鉢を洗っておいておきました。
▽
明日のために残しておこうということはありません。
時々、ミャンマーのお坊さんで余分に鉢に入れて持ってくる方がいるんです。
自分が気に入っているワンちゃんがいてその犬にあげる。そちらに食べさせるんです。食べさせて、それできれいに洗って拭いて、太陽で干して、それから片付ける。
それから後はもう水しか飲まない。ただ、ジュースとかは結構大量にあるんですも。その場合も在家の方が来てジュースを差し上げて帰るんです。一人から布施を受けたものはどんなお坊さんでもいただいていいんです。
例えば私にジュース24缶のお布施があったとします。それをお寺に置いておくんです。置いておけばそこに行ったり来たりするお坊さんは誰でも手にとって飲むができる。
しかし、そのようなシステムができている国から、日本で厳格に戒律を持って生活しようとしたら、難しいんです。
だから、ミャンマーでは「日本に帰るなら還俗しなさい」と言うことがあります。
▽
お金を持ってはならないので、電車には乗れないですね。もしものれたとしても、満員電車で女性と触れ合うことなど、日常的にあります。それは戒律違反になるわけです。そういう場面は、日常的にあります。
たとえば、タイでは女性に触れることは、とても厳しいんですね。タイでは女子から紅茶など頂いてはいけません。そんなものはもともと戒律にはないんですよ。それはタイ人が作った戒律です。
じゃあ托鉢はどうなんですかと言うと、托鉢はいいんですと言います。
んだそれはというふうになるんですね。托鉢で女性がご飯に入れることはOK、それなのにそれ以外は女性からもらう時には、布一枚あって布の上に置かなくちゃいけない。
まあそういうように人間が勝手に戒律を決めると、あの偉大なブッダ完成したシステムが壊れるんです。