過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

胸に手を当てて、膨らみ・縮みをつねに感じていく

①自分の病気やケガの治癒の過程で、メソッドは開発される。
②フェルデンクライスもセンサリーアウェアネスピラティスも。
③胸に手を当てて、膨らみ・縮みをつねに感じていく。
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フェルデンクライス(フェルデンクライスメソッド)もエルザギンドラー(センサリーアウェアネス)もピラティスピラティス)も、みんな自分の病やケガの治癒の過程で開発されたものだ。

かれらは、自分の身体が患ったことで、自分で治癒をして、独自のメソッドを開発する。共通するのは、いまここの瞬間瞬間の身体感覚に気づくこと、目覚めることにある。
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フェルデンクライスは、ひざに大けがをする。手術しても治って歩けるようになる可能性は50%と言われた。彼は手術を受けずに自力でけがを治そうとする。そして、神経学、解剖学、生体力学、人間の発達などについて学ぶ。

脳と体の深いつながりを探求し続け、脳の運動学習中枢にアクセスする動きのレッスンを開発する。
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エルザギンドラーは、肺結核を患う。呼吸に意識を集中することで、治してしまう。そのことで、センサリー・アウェアネスを開発する。いまの瞬間の自分の感覚に気づくということ。

ちなみに、ゲシュタルト療法のフリッツ・パールズのゲシュタルト療法の発達に大きな影響を与えた。
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ピラティスは、自身が喘息であり、その治癒の過程でメソッドを開発する。喘息の人は呼吸が浅くなってしまう。そこで、胸を膨らませておこなう呼吸で、肋骨を前面や背面、横に広げるように深く呼吸する。

胸式呼吸は活動時に活発化する交感神経を優位にする働きがあるため、脳が活性化され筋肉も活動的な状態となり、頭も身体もすっきりとして集中力が高まる。
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わたしも間質性肺炎という難病が発症して、もう肺は元の状態には戻らない。肺の線維化の進行を止めるしかない。しかも、線維化が発症してから、平均生存期間は3年弱ともいわれる。

ということで、自分なりのメソッドを開発していこうとしている。
ポイントは、呼吸だ。
つねに呼吸している。24時間、止まることはない。呼吸が止まる時、それは死ぬときだ。
なので、いまの瞬間の呼吸に気づいていくこと。
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方法としては、胸を手を当てて、まさにハートチャクラに両手を当てて呼吸に気づいていく。吸う息に重点を置き、肋骨を広げて胸に空気を取り入れる。

息を吸う時に胸が膨らむ、息を吐く時、胸が縮まる。膨らみ・縮みをつねに感じている。気づいている。膨らみ・縮み、膨らみ・縮み、膨らみ・縮み。

こうしていくと、「私」というものはいない。
あるのは、呼吸だけ。膨らみ・縮みだけ。

今日の発見は、息苦しくなった時、胸に手を当てて膨らみ・縮みを感じていくと、苦しさが幾分減るということだ。