①病院に図書館があるといい
②オープン・ダイアローグの場がほしい
③支配し、命令を聞く、評価されるという従属の関係
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看護師さんが、アンケートのようなことで聞いてきた。
「なにかお困りのことはありましたか?」
──いや、なにもないです。ご飯が美味しかったし、静かだし、満足しています。処理もとても迅速だし、ありがたいです。
「なにかご意見とかありますか?」
──う〜ん。いろいろあります。
まずは病院に図書館があるといい。日当たりのいい多目的ホールみたいな感じで。本を読んだり語り合ったり、患者同士が交流できるところ。
「それは、たしかにあるといいですね。」
──病院はお金があるから、やろうと思ったらできることだと思います。
なにより大事なのは、オープン・ダイアローグの場づくり。
「オープン・ダイアローグって?」
──医師も、看護師も、理学療法士も、作業療法士もフラットで語り合える場ってところですかね。とくに、患者同士の交流があると、いろいろ患者の心配事もなくなるかも。
まあしかし、とにかく医療の世界って、ヒエラルキーがきちっとしているので、難しいと思うけれど。
「ヒエラルキーって?」
──階層や階級といいましょうか。「上下関係」「序列」「階層」「権力構造」。支配し、命令を聞くという従属の関係。下の人は上の評価を気にしている。上は下を支配して評価する。
看護師さんも、医師の下で、看護師長がいて、ベテランがいて、新人がいてって、支配と従属の世界でしょう。サササっと仕事は迅速ですごいけれど、かなりストレスフルだと思います。
「そうなんです。すごいストレスで」
──まあ、それがよくわかります。役割分担だから、それでうまくいっているとは思いますけど。
まあしかし、支配し、命令を聞く、評価されるというのは、学校教育、会社全てに渡って日本人が飼いならされた結果ですからね。あるいは、もともと日本人はそれが好きな民族ともいえるし。
‥‥みたいなやりとりであった。
まあ、こんなこと言う患者って、いないと思うけれど。