過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

スマナサーラものがたり(72)瞑想について⑯ 目的というものなど、自我という小さいスケールの世界のこと

目的というものなど、自我という小さいスケールの世界のこと

スマナサーラものがたり(72)瞑想について⑯

「目的ゼロでやることで、心が成長していく」というと、目的がないと、この人生で困るという人がいます。
では「目的」をしらべてみましょう。
そもそも「目的」ってなんでしょう。

「目的」といいますが、だれもしっかり調べたことはないのです。
目的とは、意味をもたない単語なんですね。
  ▽
全宇宙のスケールでみてください。この宇宙になにか目的があるでしょうか。
ただ因果法則によって物事が変化しているだけのことです。
目的など、なにもありません。

わたしたちも、宇宙を構成している物質ですから、おなじように因果法則によって成りたっているだけなんです。なにか特別な目的があるわけじゃないんです。

目的というものは、「自我」という小さいスケールの世界のことなのです。
なにか目的あって歳をとるんですか?
目的があって病気になるんですか?
そこに目的など、なにもないのです。
それが真理の世界です。
  ▽
よく宗教の世界では、神がおられて「神が宇宙を創造した目的がある」などと言いますが、はたしてそうでしょうか。この世界は、なんの目的もなく条件が整ったから、そうなっただけのことなんです。そこに目的などひとつもありません。

だから、そこに不具合があったら、なんとかして直すことができる。もしもできなかったら、それは自然の流れだとほうっておけばいいんです。

スマナサーラ長老のインタビューをもとに池谷が構成しています。