過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

風雨強かるべし さあどうしよう

新幹線が止まった。8月28日の21時40分頃。ますます台風は接近する。豪雨が動くなってくる。
うわっ。どうしよう。このまま待つのがいいか。しかし、ずっと新幹線の中で缶詰では困る。だいたい寒い。

そのうち動き出すのだろうか。停まったままなのか。さあ、どうする。ど゜うしよう。賭けである駅員に聞いてもわかるはずがない。

よし、ホテルに泊まろう。幸い、駅前に東横インがある。妻が予約を入れておいてくれた。

もしかして、3日も4日も、このホテル暮らしになるかもしれない。
新富士だし、駅の周りには、ほとんどなんにもない。うわっ、どうしよう。
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今回の上京は、新幹線で出かけた。3日間の取材の仕事を終えて先輩の家に泊めて頂く予定であったが、キャンセルした。

泊まれば、台風がやってきて足止めになるかもしれない。それよりも、たとい夜になっても、いま帰ったほうがいいのではないか。それで新幹線に乗ったのであった。

その新幹線が、新富士でストップ。焼津あたりが豪雨のために、しばらく「運転、見合わせ」という。乗客は動かない。あと3駅なのに。
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さあどうする。こういうことはよくある。
ひとつのカルマが完了すると捉えるようにしている。
こういうカルマがあるのだ。それが精算されるのだ。それをそのまま受け取ればいい。

もしもホテルに缶詰になっても、音声入力で文章を作っていけばいい。ベッドの上で瞑想、ヨーガ、ストレッチを愉しめばいい。
まあ、そんな気持ちになったのであった。
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そして、朝。妻から電話「新幹線、動いているよ。早く行かないととまた止まるかもしれない」

それで、大急ぎで新幹線に乗った。幸い無事に掛川駅にまで着いた。
台風はとっくに過ぎたはずの9月3日だが、またこちらは大雨が降ってきた。雷も鳴っている。

『風雨強かるべし』という広津和郎の小説のタイトルが浮かんできた。