過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

大西つねきの講演④お金の発行の仕組み。それを変えるのだ。

大西つねきの講演④
資本主義そのものの限界。
戦後は物が不足していた。インフラづくりに意義があった。
いまはモノがあまり、再投資をしなくなった。それで、企業は内部留保に向かう。
けれども、利益を上げ続ける仕組みだけは残っている。利益を上げ続けるためには、コストカットである。その中身は人件費を削ること。
世界は1%の支配層が全世界の80%の富を握っている。(世界の超富裕層1%、資産の37%独占という捉え方もある)
アメリカの労働者の時給は6,000円。日本は1,000円。
日産自動車の株式の43%はフランスの自動車企業ルノー保有。ホンダの海外売上比率し80.9%、ほぼ海外からの売上で企業が成り立っている。
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金を国民に配れ。
しかし「財源」はどうする? と常に言われる。
返さなくてもいい金をつくることは可能である。
そのためには、通貨の仕組みを知らねばならない。
貨幣は、日本銀行ではなく、政府が発行している。
貨幣は、独立行政法人造幣局が製造した後、日本銀行へ交付される。この時点で貨幣が発行されたことになる。
貨幣も銀行券と同様に、日本銀行の取引先金融機関が日本銀行保有している当座預金を引き出すことを通じて、世の中に送り出される。
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お金の発行の仕組み。それを変えるのだ。全部、思い込みの世界できている。
日本のお金は1200兆円ある。1200兆円とは、借金を数えた結果の数字。
すなわち、日本政府の借金は約1,200兆円ということになる。
国(中央政府)の借金である国債の発行残高は約1000兆円、地方政府の借金である地方債の発行残高は約200兆円、国と地方を合わせるとその総額は約1200兆円。
それは、通帳にあるデータ。
しかし、日本中の紙幣そのものは120兆円しかない。
国民全員の一年間の稼ぎ(所得)は年に、約500~550兆円。
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日本政府はお金を刷って使う独占的な権利(貨幣鋳造権)を持っている。だったら、日本政府は国民に嫌われる増税や政府支出の切り詰めによって返済資金を捻出するより、なぜお金を刷って、さっさと借金の返済にまわさないのだろうか?