──面白いことは、暮らしの中にあるんだよ。それをもとに漫画を描くといい。
毎日描いていけば、ぐんぐんとうまくなる。味のある絵が描けるようになる。
「ONE PIECE」みたいなのもいいけれど、日常の中の笑い、びっくり、わくわく、どきどきを描いていけばいいんだよ。
▽
「うーん。たとえば、どういうこと?」
──たとえばだなあ。おとうちゃんの体験だよ。
それはきのうのことだ。古民家の改修に行ってたとき。
あそこって、玄関の入り口の横にトイレがあるよね。和式便器で。で、おとうちゃんは、だれも来やしないと思って、ドアをあけっぱなしでうんちをしていたんだ。そうしたら‥‥。
「そうしたら?」
──バイクの音がして「池谷さーん」と呼ぶ。郵便局だ。それで、おとうちゃんはうんちしながら、おもわず「はーい」と返事した。で、うんちしているおしりを見られてしまったんだ。
「わはは、それイヤだったでしょう」
──おとうちゃんは、すごくイヤだった。それを見た人もすごくイヤだったと思うよ。
「それでどうしたの?」
──どうもこうもないよ。お互いに無言だ。
「わはは」
▽
まあ、そんな話をしたら、すぐに漫画にしていた。その漫画どこにかいってしまった、みつけたらアップする。
なんというか不幸中の幸いというか、届いた郵便物は、ファミリーマートの助成金(みんなの森づくり)の採択通知だったので、嬉しかったけれど。