過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

話をしても全く自己主張というものは感じられない。せっせと行動しているお姿がじつにお見事。草木の名前、その料理法などとっても詳しい。

えー!? こんな植生の豊かな森があったんだ。浜松に12年暮らしていたけど、知らなかった。
こんな広大な山を80過ぎの方、三人で管理されている。
ご夫婦は、エンジン草刈り機と鎌で雑草を刈っていた(5枚目の写真)。
ここは磐田市の敷地里山公園。獅子ヶ鼻公園へ向かう途中の、豊岡東小学校(廃校)の南側の裏山。駐車場もある。
広い。小学校2つくらいありそうな山。
ハイキングにちょうどいい。起伏があって、いろいろなコースを楽しめる。
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うめたちあきさんがコンサートをされると言うので、あかりと訪ねたのだった。
いまはあじさいが咲いている。鮮やかな紫や青色の花が新緑の山を彩る。
山野草、花を楽しめる。来月は、ユリのカサブランカ。香りがすばらしいという。
桃の季節は見事だそうな。花桃の木はすべて実生から育てた。あじさいも植えた。
3月初め  スイセン 3,500株以上
3月25日 花桃 クリンソウ
5月初め  クリン草
6月    ショウゴ、アジサイ3,500株
7月    カサブランカ 600株
 9月    彼岸花 1,000株
10月初め ゴールデンピラミッド 600株
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行政が管理している公園ではない。私有地であり、ボランティアで管理されている。
行政の公園課のようなところが管理していないだけに、手作り感があり各所に工夫があり、とっても柔らかい味わい深いものが感じられた。
終日過ごしてもくつろげるところだ。
お喋りの場としても素晴らしい
私がいた時間帯(11時〜14時)だけでも訪れてきた人たちは、30人くらい。森の中なので、自然と交流が進む。
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カフェもある。園内で採った山野草や花を調理して提供してくれる。
ホタルブクロの酢の物、ノイチゴのジャム、クサキのごまあえ、ヤマツツジの花びらの酢の物、スイバのジャム、ウワバミソウの煮浸しなど。かふぇでは土、日曜に七十食を提供するとか。
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しかし、問題はいろいろある。
管理する方が80過ぎの高齢なので、この先どうなっていくのか。
昨年の水害で土砂崩れを起こした。何箇所かある。また、今年も水害はきっと多いと思う。そのあたりの予防と修復をどうするか。
それにしても、こんな広い敷地をボランティアの皆さんで植物を手入れし、公園として開放されているのはすごい。
こんなすごい話を聞いた。
ここをボランティアで管理されている女性は80過ぎ。毎日、うどん屋に勤めていて、なんと朝の2時半から仕事している。それから、こちらの公園に来て草刈りや細かな作業を行っているのだ。じつに頭が下がる。
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話をしても全く自己主張というものは感じられない。せっせと行動しているお姿がじつにお見事。草木の名前、その料理法などとっても詳しい。
世の中には、人知れず黙々とこうしてみんなのために尽くしておられる方がいる。頭が下がる。
ともあれ、こんなすばらしい公園があることを知った。ちょくちょく子ども広場のような形で使わせてもらおうと思う。
いろいろな人がハイキングに来られるので、出会いの場として人生の来し方が聞けるというのも、なかなか楽しい。初めてあった人でも、いろいろ聞いていくと共通の友人がいたりする。そのあたりも楽しい。