過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

そろそろ死ぬかもしれないので、死ぬ前に坊主の問題点を思いきり書いて死ぬんだ

日蓮宗のお坊さんとのやりとり。

──やあ、ひさしぶりです。ちゃんと生きていますか。
「いや。もう長くないかもしれん。おやじは99でおふくろは96だけど、おれのほうが早く逝きそうだよ。」

──なんと、あんな元気でタイやラオスで大活躍。学校もたくさんつくって、タイ国王から勲章までもらってたじゃないですか。しかし年には勝てないんですねー。

「そりゃそうだ。もう74だよ。そうそう、池谷さんの書いた本(「すごい90代」)をもらった。ありがとう。きれいな本だねー。でもなあ、悪いことに、もう字が読めなくなったよ。目の認知能力が落ちてねえ。こないだ、CTスキャンをとってきたところだ」

──ううむ。年とると、いろいろでてきますね。ぼくもももう70ですからね。自分でびっくりしちゃいますよ。
  ▽
「そういえば、こないだ日蓮正宗大石寺の坊さんたちが来てね、うちの寺に日蓮聖人の真筆の遺文があるので、確認のためにに見せてもらいたいというんだ」

──それはそれは。大石寺日蓮聖人の真筆というのは、ほとんどない。「莚三枚御書」とか「白米一俵御書」「十地御書」「諫暁八幡抄」くらいしかないですからね。
「わが門流しか相伝されていない」という血脈抄(御義口伝、百六箇抄、本因妙抄、産湯相承事など)ですら、時代写本しかないんですからね。

「うん、それでね。うちの真筆も見せるけれど、そちらの大石寺の真筆も見せてほしいと言ったんだ。そしたら、〝いや、それは困ります〟というんだ。(笑 」

──いろいろ大石寺、知られると困ることがたくさんありますからね。絶対無謬の理屈で押してきた宗派は、ひとつでも崩されると困ることが多いわけです。

「まあ、そんなことはともあれ。おれは、そろそろ死ぬかもしれないので、死ぬ前に坊主の問題点を思いきり書いて死ぬんだ」

──わはは。そのときは、お手伝いします。死ぬ前にお訪ねしますからね。