過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

いきなりトップギアで話をする。核心から話し出す。

だいたいぼくは初対面から、いきなりトップギアで話をする。核心から話し出す。

自己紹介とか、今日は寒いですね、ちかごろはどうですか、なんていうのは、そのあとになる。いきなり試合が始まって、必殺技が繰り出されて、しばらくして始まりのゴングが鳴るみたいな流れだ。
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先日、県の役人の方が来訪。ほとんど自己紹介なし。いきなり、「みてもらいたいところがありますよ」と、「冒険遊び場」と「家づくりしている「そば処一休」に連れて行った。帰宅して、薪ストーブ焚いてから、やっと落ち着いてのお話。

薪が湿っていて、うまく火がつかない。部屋の中は濛濛とした煙であった。

関係人口についてのテーマとは聞いていたので、いまの課題としてポイントはメールしておいたので、言いたいことはそこに述べておいた。まあ、行政に期待するってことは、ほとんどないんだけれど。現場の声、現場はみておいてもらいたいので。
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ちょうど、あかりを「冒険遊び場」から連れて帰ることになったので、あかりと県の役人三と一緒にドライブ。

あかりは、おとうちゃんの影響を受けているので、初対面の人でも物怖じしない。なれなれしい。

「おじさんたちは、どんな仕事しているの?」
─うーん。説明が難しいなぁ。
──この人たちはね、山里でいろいろな暮らしをしている人に会うために来たんだよ。

「へー、そうなんだ」

トンネルに入ると、しばらく話が止まる。するとあかりが
「話がいま止まっているよね」。
また、話をしだして、しばらく間があく。するとまた、
「話がいま止まっているよね」という。もっと話を進めろと言いたげだ。それが、おかしかった。

あかりは、体当たりのジャーナリストになっていくかもしれないなあ。いきなり現場に出て、当事者と出会って聞き出していくような仕事。