過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

迎撃ミサイルの訓練をテキサスで行ったという

やがて田舎暮らしをしたい、林業をしたいと言って、いろいろな人が訪ねてくる。東京から、防衛研究所の研究員の方もくる。礼儀正しく、対応も適確。動きも安定感がある。そのたびに、森林組合長や自伐林業家を紹介している。

そんな話を、まちなかに出た折に、ふと立ち寄ったTさんにした。Tさんはいつも穏やかで柔和な人柄。ぼくとちがって「自分はこんなことをしてきた」など、得意気に言う人ではない。
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そのTさん、「じつは、自分も航空自衛隊にいたことがある」というではないか。「ええ!それはびっくり。で、どんなことをされたんですか」と聞いていく。

航空自衛隊霞ヶ浦にいて、迎撃ミサイルの任務だった。訓練でミサイルを発射するのだが、陸上ではできはない。海はどうか。太平洋や日本海でも撃てない。漁船もいるし、もしものことがあったら、たいへんな事件になる。

では、どこで訓練をしたか。それは、アメリカで行った。なにしろアメリカは広大な土地だ。そのなかでも、テキサス州はまことに広大。そこに自衛隊員が出かけていって、ミサイルの実射訓練をしたという。
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あちこち旅をしたり、美味しい料理を食べに行くのもいいが、身近なところに、普通の人の出会いの中に、おもしろいことがたくさんある。

ながい付き合いでも、ふとしたことで聞いてみると、「この人がまさか」というようなものをもっている。そうした体験を聞くというのは、人生の楽しみのひとつだ。