過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

特に勉強としてやることはなにもない

あかりも来年は小学校だ。
「小学校に行ったら勉強しなくちゃいけない。勉強しないと友達ができなくなる」
なあんてことを言っていた。今朝のやりとりだ。


──あかりちゃん、勉強なんかしなくていいんだよ。
いまやってることを楽しんで深めていけばいい。


「どんなこと?」


──ほら、たとえばいま読んでる絵本があるでしょ。
その本を楽しんじゃうことが勉強なんだよ。


「ううん」


──ほらここに、トンボが飛んでるでしょ。
こんなに目が大きい。こんな大きな目玉でいろいろ見られるんだよ。
それは、どうしてなんだろう。


ほら、このトンボは水の上に飛んでるよね。
これは、子どもを産むためなんだよ。
水の中に卵を生んで、それがヤゴになって、水の中で成長するんだ。なんでも食べちゃうんだよ。すごいんだよ。やがて大きくなってトンボになる。


「へぇぇ」


──面白いでしょ。もっと詳しく知ってみよう。じっさいによく観察してみよう。それが勉強なんだよ。


だから好きなことをやればいい。これはなんだろうって、考えていく。調べていく。おもしろそうっだて、遊ぶことが勉強なんだ。特に勉強としてやることはなにもないんだよ。