過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

三界は安きこと無しなお火宅の如し

頻発する自然災害のおおもとは地球の温暖化にあるのだろう。それは、二酸化炭素温室効果ガスによるものと思う。

温室効果ガスの温室効果のおかげで、地球は、人間が暮らしてきた。しかし、急激な経済成長によって温室効果ガスが増え続けて、地球環境は破壊されていく。

日本でも、巨大な台風、集中豪雨などによる土砂崩れ、川の氾濫が頻発してきた。そして、工林の増殖、あるいは太陽光による皆伐などで、土砂災害はましてゆく。自然環境は破壊されれば、もはや取り返しはつかない。
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田舎暮らしをきめて11年。よく田舎暮らし相談を受ける。しかし、「田舎も自然がけっして豊かではないよ」と伝えている。

川には魚はいない。森と思っていたが、そこは杉と檜の人工林が密集して生物は生息していない。耕作放棄地は太陽光のラッシュ。田んぼには虫たちはいない。

現にぼくが買った土地は1700坪と広大すぎるが、やはり土砂災害が不安だ。いま経営している施設だって土砂災害指定区域にある。土砂が崩れて川がせき止められたら堤防が決壊して氾濫する。

東南海地震も起きると言われている。もしも津波が来たら浜松市街は全滅だよ。浜岡原発は、春野からすると直線距離で60キロ。どこに移住しようが安全ということはないなぁ。
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さてどうするか。今さら移住しようがない。元気がない、体力がない、時間がない、カネがない。
そしてまた、移住した先が安全とは限らない。

「三界は安きこと無しなお火宅の如し 衆苦充満して、甚だ怖畏すべし」 (法華経 譬喩品)』

地球はこのまま温暖化によって大禍が生じる可能性は大いにある。それをどうしたら良いかは、頭で考えているだけ。
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今の利益中心、売り上げ中心の消費社会、資本主義が発達するほどに、地球環境は破壊されていくことは間違いなだろう。

しかしその資本主義の終焉をもたらすなあんてことは、自分にできるはずはない。そのためには、大変な精神力、結集力、哲学も政策実現力が必要だ。

ということで、死ぬ瞬間までこの世界がどのように変化していくのか、それを見続ける・見届けるということになる。そうして今ここを、今日一日を平穏に過ごすしかない。

つまるところ、洪水が来ても台風が来てもなにが来ても、平穏な生き方をする人生の探究ということになるのか。