過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

中山間地は少子高齢化社会の先取り

日本は少子高齢化が著しい。昭和20年台は、出生率は、4.3〜2.0人くらい。いまは1.44人くらいか。平成72(2060)年には約2.6人に1人が65歳以上、約4人に1人が75歳以上の社会となる。
この春野町は、先取りしている。10年で25%ほどの人口減少率。出会う人のはほとんどが80歳前後の高齢者。店のほとんどは閉まっている。
子どもの声は、まず聞かない。あかりは、いま幼稚園の年中だが、同学年は4人。来年の年小の入学は、2人だとか。こうしてみると、10年〜30年以内に、春野町は消滅してしまうかも。
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そのことは、日本の先取りした未来でもある。少子高齢化の最先端国は日本。その最先端は、過疎地の中山間地。いまの、中山間地のすがたが、将来の日本の姿となるという予測も立つ。
いくら育児支援したとて、現状ではまず子どもは増えない。極端な話、一人目100万円、2人目300万円、3人目1000万円を給付したら、ちがうかもしれないが。あるいは、日本人全員にベーシックインカムを導入するとか。
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都市化、東京一極集中でますます少子化となる。東京は、出生率1.2と全国最下位。なにしろ都会では子育ては大変。家賃も高い。子育ては、経済的負担が大きい。
いっぽう田舎は、家賃も安い、家はひろびろだが、肝心の仕事がない。現金収入が得られない。
田舎はひろくて自然環境は豊かなのだが、保育園はない。移住者にとっては、きびしい。ジジババがいないとなると、母親に負担がかかる。近くに子どもがいないので、子供同士が遊ぶということができにくい。
そして、田舎には学校がない。中学まではなんとか通えても、高校となるとみんな、まちなかにいく。母親も一緒に行く。そして、もどってこない。父親だけが単身で残ったりする。そのうち、みんなまちなかに暮らすことになる。
そういう背景の中、昨年の12月から、この山里で老人介護と保育事業(今年の7月から)をスタートすることになった。以下続く。