過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「安倍首相辞任会見とNHK報道は計算されたプロパガンダだった」

「安倍首相辞任会見とNHK報道は計算されたプロパガンダだった」
さすが。一読に値する。
以下、印象的な言葉をピックアップ。
---------------------
「街の声」などといいながら、この並び方、意見の抽出にはNHK上層部(=政権側)の強い意志、意図が働いています。
森友事件で夫が公文書改ざんを強要され自殺した赤木雅子さんの裁判や、いまも法廷で戦いが続く加計学園問題。官邸の守護神こと黒川検事長のスキャンダルや検察庁法改正未遂、種子法改悪、秋元IR疑惑、河井克行元法相夫妻と安倍事務所の裏金買収疑惑など、安倍政権の代名詞というべき疑惑の数々を、第一報直後の予備報道ではまったく報じなかったのです。
安倍政権下の株高が実体経済を全く表しておらず、年金基金等の政府系機関投資家の資金をつぎ込む形でむりやり高値を維持していた実態については1秒も語りませんでした。
難病を押してがんばってきたが、持病の悪化をうけ、国政を滞らせるわけにはいかないからやむなく身を引く責任感ある宰相──。
そんな、側近たちが描いたシナリオが私には透けて見えるようでした。
見る人が見ればバレバレの、このような想定シナリオと大本営報道、および本人の大根芝居を目の当たりにしても、記者クラブ非所属の記者2名以外は、相変わらず首相を持ち上げる質問しかすることができず、この8年間における日本のジャーナリズムの壊滅的な状況を知らしめるばかりでした。
日本経済新聞社テレビ東京が緊急で行った世論調査によれば、一夜にして安倍氏の支持率は12ポイントもあがり、55%になったということです。さらに、7年8か月の実績を評価すると答えた人は73%にも上りました。
この結果に衝撃を受けた人は少なくなかったことでしょう。これこそが、前回私が指摘したプロパガンダの、絶大なる効果なのです。
製作総指揮:首相官邸
監督:NHK
主演:安倍晋三
による超大作・辞任記者会見ドラマこと
『総理の不時着』
はこうして見事に大ヒットし、一夜にして日本人の意識を「同情!!そして圧倒的感謝!総理おつかれさま!!」モードへと変えてしまいました。
映像と報道をあんな風にちょいといじくるだけで、どれほどの効果が出るものか。
こうして盛り上げられた『総理の不時着』ドラマは、「不祥事はすべて水に流され、73%の圧倒的支持」を得るという、多大な効果を上げました。
窮地だった安倍氏と仲間たちにとっては、最高のエンディングを迎えたと言えるでしょう。
すべてが目論見通り、いやそれ以上の効果を上げたことで、今頃、関係者は祝杯を挙げているかもしれません。