過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

オウム真理教のことを、笑えない

友人とこんなことを語ったことがある。かれは言う。
オウム真理教のことを、笑えない。オウムの信徒は真面目に道場で修行していた。五体投地を毎日何千回とか、朝から夜中まで瞑想するとか、マントラを何万回か唱えるとか。それはそれは、ものすごい修行をまじめにひたすらつづけていた。
信徒たちは、グルである麻原、そして幹部たちが外に向かって何をしていたのか、知る由もなかった。炭疽菌をばらまこうとしたり、マシンガンを製造したり、実際にサリンを撒いたり、殺人を犯したり。そんなことなど、思いもしない。
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そして、真面目に修行していた彼らは、驚愕する。ある日突然、道場が機動隊に囲まれる。外から破壊される。次々と主だった幹部たちが逮捕されていく。麻原も逮捕される。
オウムが多くの人を殺し、サリンを製造し、実際にバラまき、そして国家すら破壊しようという計画を持っていた。そのようなことは、後で知ったのである。
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そのことは、オウムのことだけではない。いまの日本だってそうかもしれない。国民の多くはみな真面目に勤勉に努力して空気を読んで一生懸命仕事をしている。
しかし国家の上層部は、国家を導く者たちは何をしているのかわからない。まさにオウム真理教のしでかしているようなことを国家レベル、国家を超えた力がやってるのかもしれない。
そしてある時、突然、国家が大破綻してしまう。そのときに、人々は事の真相に気がつく。しかし、もう時すでに遅し、と。
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……そんな話をしたことを、いまふと思い出した。
コロナ・ウイルスとどう関係するかわからない。けれども、私たちが知らない世界で、 国家レベルで、国家を超えたレベルで何か「はからい」があるのかもしれない。