過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「顧客とは誰か」

ピーター・ドラッカーに名著「マネージメント」がある。細かいことは述べず、本質的なことをズバッと書いてある。有名なポイントは、「顧客とは誰か」である。
---------------------
人生を振り返るとサラリーマン時代、ピアノ売ったり、ボイラー売ったり、テープやビデオを売ったりしてきた。

「顧客」は代理店であり海外の現地法人(ドイツとイギリス)であったりした。しかし、サラリーマンにあって、「顧客」はじつは、上司だったりする。

つまり「上司」に認められない、評価されないと、会社では出世が難しい。営業成績もその一つだけれど、それ以外のごますり、派閥などいろいろある。

そのまた上司は、その上司に、その上司はまた上司にという構造だ。そのあたりが疲れて、サラリーマンをやめてしまった。
---------------------
こんどはフリーになって、本の企画と編集・執筆になった時、顧客は「出版社」だった。

ここははっきりしていて、売れそうな本を企画してちゃんと原稿にすれば、いいわけだ。売れる売れないというのは、水物で難しいけど。
---------------------
田舎に移住して、いろいろイベントや定住促進事業など次々企画してきたが、助成金などもらって行うと、「顧客」は、行政や民間の財団となる。当初の企画書通り、期間内にきちんと実績を示し報告を出すことが大切。
---------------------
この度、サービスの事業経営に乗りだすについて、「はて、「デイサービスの顧客」ってだれだろうと考えた。

当然、まずは日々利用してくださる「利用者」だ。いまの利用者に満足あるサービスを提供することは当然。
---------------------
しかし、これからもっと利用者を増やすためにはどうしたらいいか。事業の安定のためには何をすべきか。そう考えると「顧客」の捉え方は違ってくる。

利用者が、「ここの施設にするから」というケースは稀といっていい。

利用者を紹介してくれるのは「ケアマネージャー」なのだ。「ケアマネージャー」が「ケアプランを立てて施設を紹介する」。そこに、当施設が該当するかどうかが勝負の分かれ道。お客をくださるのは、ケアマネージャーということだ。

そこで、「ケアマネージャー」にとって、安心してまかせられる私設であることがとても重要。
---------------------
次には、利用者の家族だ。大事なお父さん、お母さん、連れ合いをまかすのだから、家族が安心できる施設でないといけない。

その意味で、営業的には「顧客」とは、①ケアマネージャー②利用者の家族③利用者、ということになる。

「顧客」を明確にすることで、セールスプロモーションの打ち方も変わる。
---------------------
そんなことを考えた。こんなことは、デイサービスを始めるについて、あたり前のことなんだろう。

しかし、縁によって事業継承になったという流れで、まったくの素人で、業界のことを知らない。こうして、書きながら頭の中身を整理しているわけだ。