デイサービスの仕事。引き継ぎを兼ねてフルに入っている。まずは朝晩のクルマでの送り迎え。日中は、利用者さんとの語らい。
送り迎えは、利用者の家族と交流するいい機会。いつも息子さん夫婦が出迎えしてくれところもある。
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Fさんは98歳。いつも合掌で「ありがとう」とむかえてくれる。菩提寺の前を通る時、「ご先祖様、きょうもお見守りください」と合唱される。
耳は遠いが、話をしているうちに、なんとお兄さんは、徴兵されて「近衛兵」だったということがわかった。
「わたしは、いつも試験は赤点で親に叱られていた。けど、兄がいつもたすけてくれた、守ってくれた」とFさんは言っていた。
こんな山里から徴兵されて、そして近衛兵になったという経緯など、ドラマがありそうだ。
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余談だが、友人のお父さんは、この春野の山里から出征して、海軍に。なんと、高松宮のおつきの仕事をしていた。
しかし、かれの乗った輸送船は、魚雷で沈没(当時、石油や物資を運ぶ輸送船は、ほとんとアメリカの潜水艦によって沈没したようだ)。その9割の乗組員が亡くなり、生き残ったのは15名。日本にやっとも思いで戻った時、痩せこけて別人のよう。家の人は、本人とはわからないほどであったという。
まあ、こうした一人ひとりの戦争と戦後の体験を聞いていくのも、おもしろいことだ。