過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

やっぱり、好きなこと、やりたいことをして生きていかなくちゃ。しかし。

はじめてインドを旅した時、36歳だった。よくインド人から、「Where are you from?(どこからきたのか)と聞かれた。「日本」というと、感心された。次に、「What do you do?」(なにをしているんだ。仕事は何だ)と聞かれた。まあ、どこに行っても、よく聞かれることだが。
その時、「はて、自分は何しているんだろう」と感じた。日本だと、「どこそこの会社にいます」で通じても、インドじゃ通じない。サラリーマンやっているけれど、「これをしているんだ」と、誇らしげに言えること、やっているのかなあ。ううむ、どうもそうじゃない。
その頃の自分は、「よらば大樹の影」で生きていた。いい会社に入れば、なんとかなる。有名で大きくて見栄えのいい会社にいればいい。たいせつなのは、仕事の中身なんだけど、そんなことはなんとでもなる、と思っていた。
社会的に成功したい。安定した暮らしを得たい。そうすると、安定した会社にいて、うまくやることが求められる。
職場に適用するということ。上司の命令に従う、仕事をきちんとこなす、仲間とうまくやる、得意先とうまくやる。そして、配置換えがあればまた新しい分野にとりかかる。
で、結局のところ、ほんとうに自分がやりたいことをしないで終わる。自分の勝負する土俵がなくて終わる。ああ、それじゃあ、いけないなあ。
やっぱり、好きなこと、やりたいことをして生きていかなくちゃ。その時、リアルに実感したのだった。
じゃあ、自分の好きなことってなんなんだ。
そのことで、暮らしていけるのか。
そのためには、具体的にどうしたらいいんだ。
はじめてインドを旅して、実感したのだった。