過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

今度はいきなり国にアタック。法令の源は、国にあるのだから、国そのものにあたろう。

インドネシア家族によるハラール食品加工についての進捗。
昨日は、市役所の農林水産課の職員と集落代表の方と打ち合わせ。数時間、話したが、解決法が見つからない。
役所は言う。加工所は補助金で作られた施設であり、「貸してはならない」という規定がある以上、貸すのは難しい。その規定に違反したら「補助金の返還」が集落にかかってくる。その金額は、数百万円に及ぶという。えらいことだ。
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もちろん、いろいろやり方はある。インドネシアの人達が、集落のメンバーとなって一緒にやる。あるいは、近くのレストランを借りて行う。いろいろ考えても見たが、なかなか難しい。
規定は規定として枉げるつもりはない。しかし、「運用次第」でなんとかなるのではないか。
「市長案件」にして、処理できるのでは、と考える。ところが、役人レベルでは、ほとんどこれが動かない。いや動かせるかもしれないが、一年近くかかる話しになりそう。インドネシアの人たちは、そんなに足踏みする時間がない。ぼくには、もうエネルギーはない。
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これはもう、無理筋だ。そこを通そうとすると問題が大きくなる。この山里でのハラール食品加工は、撤退がいいと判断した。
「縁がない」と諦めよう。時間がもうない。もっといい施設がきっと見つかる。これも学びになる。そのようにインドネシアの人たちには、本日、伝えた。
市は、過疎地の活性化、外国人の受け入れ、地元産品の六次産業化、イスラム圏に対してのアピール、インドネシア人のインバウンド、異文化理解、市の国際都市へ向けてのチャンスを失う。
遊休施設は、ほとんどつかわれず、老朽化していくのみ。やがて解体となるだろう。もったいないことだ。「逃がした魚は大きい」と思った。
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が、最後のあがきで、ダメモトだ。もうひと踏ん張り、粘り腰でトライしてみようか。
今度はいきなり国にアタック。市から県そして国への流れは、時間とエネルギーがかかりすぎる。法令の源は、国にあるのだから、国そのものにあたろう。国から県そして市へ落としていけば早い。そういう素人の強さを活かそう。
ということで、農林水産大臣官房の経理補助金班と直接やりとりした。
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担当の官僚から法令の背景から、趣旨を聞いた。すると、「補助金交付の当初の目的にはずれていなければ、所有者が変わったとしても、国が補助金を出した効果が続いていくわけだから、問題ない」という回答を得た。
また市では、大臣の承認に「半年から一年かかる」と言っていたのだが、官房は「書類さえきちんと整えてあれば、そんなに時間はかからない」という。
その大臣官房の回答を得て、再び市にアタックしてみたのであった。(続く)