過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

中国の古典の『文選』が典拠

元号という言い方も、天皇という言葉も中国由来。日本人の名前も漢字である。日本発明のひらがなだって、漢字を元にくずして出来上がっている。

「令和」の元号の典拠とは「万葉集」という。それはまた、中国の古典の『文選』が典拠と。

『文選』は、奈良時代には、貴族の教養の書。日本文学にも重大な影響を与えている。

『文選』の中にある言葉は、日本語の語彙にたくさん生かされている。たとえば『文選』出典の熟語を挙げてみる。

英雄、栄華、炎上、解散、禍福、家門、岩石、器械、奇怪、行事、凶器、金銀、経営、傾城、軽重、形骸、権威、賢人、光陰、後悔、功臣、故郷、国家、国王、国土、国威、虎口、骨髄、骨肉、紅粉、鶏鳴、夫婦、父子、天罰、天子、天地、元気、学校、娯楽、万国、主人、貴賎、感激、疲弊…など(佐藤喜代治『漢語漢字の研究』明治書院 1998年)

葬式の時にお坊さんがよむお経は、すべて漢字(インドのサンスクリット語を中国訳にしたものを、そのままよんでいる)。

ということで、日本は中国から、宗教(仏教、儒教道教)、政治制度、礼、ものの考え方、教養・文化など多大な影響を受けている。