過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

春野町の碩学、郷土史研究家の木下恒雄さん

連日の山里の鉄人めぐり。きょうは春野町の碩学郷土史研究家の木下恒雄さん(85歳)を訪ねた。

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北遠の林業史、お茶栽培の歴史、村の成立史、災害史など、多岐にわたって造詣が深い。「お茶の文明史」「山林の思想」「遠州林業史」「嫁取り婿取りばなし百話」「山国兵士の出征ものがたり」『山の人生 川の人生』「自然災害史」など、著作は30冊余になる。

今年になって、春野町の集落ができた背景となった王子製紙の歴史「山里にやってきた文明開化」をまとめる。

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堺屋太一の「平成30年」(上下)を読みたいが、書店にないと言うので、代わってAmazonで注文して持参したのだった。先日訪ねたときには、百田尚樹の「日本国紀」「承久の乱 日本史のターニングポイント」などを読んでおられた。

東京で警察官をされていた。30年前に故郷の春野に戻った。語り口はつねに力強い。固有名詞も数字も正確。滔々と熱のある話。お訪ねすると、ゆうに5時間、6時間のお話になる。

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向学心、研究心がすごい。たんねんに文献もしらべる。国会図書館から明治時代の新聞をコピーして送ってもらい、克明に災害の年表をつくり整理して書く。また、徹底して人に会って取材していく。一冊の本を仕上げるのに100~300人くらいに会う。テープレコーダなど使わない。メモして頭の中に記憶している。警察官時代の聞き取り調査の体験が元にある。

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現職時代、ワープロなど世の中にない時代、本を書くために和文タイプライターを独学で習得。活字を拾いながら打ち込んだというのには、驚かされる。

奉仕活動もすごい。毎年100本ものサクラの苗木を河川敷に植えてきた。10年以上も続けたというから、千本にもなる。幼稚園児のために芋作りも、20年以上もされていた。老人ホームなどで、ボランティアてお話の会もされている。

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あかりとも楽しく遊んでくださった。木のロボットまで頂いた。あかりが紡ぐ森のなかでのロボットさんと物語を楽しんでくれた。

 

 

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