過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

シカが撃たれた

ズダーン、ズドーンと二発の銃声が山に響きわたる。シカが撃たれたのだ。いまは猟期。昨日も一頭、撃たれたのを見た。今日も一頭。

猟師は、猟犬を使う。犬は森のなかでシカの匂いを嗅ぐ。吠えつづけて追っていく。シカは必死で逃げる。逃げる。イヌは、吠え続けて追う。シカはやがて体力を使いはたす。汗腺がないので、身体が熱くなる。体を冷やすために川まで逃げる。

その川で猟師が待ち構えている。シカは川にざぶんと入って体を冷やす。そして立ち上がる。その瞬間を待ってズドンと撃つ。仕留めたシカは、川で血抜きをする。そして、仲間の小屋に運んで、みんなで解体する。

彼らは、よく切れる手製のナイフ(鹿の角を柄にしたカッコいいナイフ)で、手際よく解体していく。みんなほとんど50年以上というベテランたちが多い。

シカの肉は、仲間で分けて食べる。だが、皮は惜しげもなく捨てられてしまう。皮を加工するのは難しい。なめし業者に依頼すれば費用がかかる。また、食肉として販売するとなると、保健衛生上の制約が厳しい。

山里は獣害駆除で、シカやイノシシなどが狩猟の対象となる。猟期がある。イノシシは11月15日〜2月15日。シカは、11月15日〜3月15日。猟師たちは、ほとんど毎日、猟に出る。ほぼ確実に一頭は仕留めるという。

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