ユダヤ教、キリスト教の神の名は、エホバとか、ヤハゥエとか、へーヴェと呼ばれる。
しかし実は、ユダヤ人にとって、神の正確な発音がはっきりとわからない。
もっとも偉大で究極である神(God)の発音がわからない。それは、いったいどうしてだろうか。
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『旧約聖書』はユダヤ教の聖典である。ヘブライ語で書かれていた(アラム語とも)。そこに神の名前が書かれてあるのに、どうして正確に発音されないのだろうか。
古代のヘブル文字には、その神の名前が記載してある。けれども、ヘブル文字には子音しかない(母音表記がない)ので、神の名前の発音が正確にはわからない。
しかし、ユダヤ人にとってもっとも偉大な神の名前が、はっきりと発音されないのは、どうも合点がいかないのだ。
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インドでイスラエルの青年によく出会った。かれらのゲストハウスにも出かけたが、みんなヘブライ語で話していた。
ユダヤ人は、神殿を破壊され、土地を奪われたり、さまざまな迫害に遭ってきた。おそらくそれがゆえに、きちんと聖書(旧約)を継承してきた。言葉を大切にしてきたのだと思っていた。
なのに、どうして神の名前がちゃんと伝わっていないのだろうか。
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こう考えた。
ユダヤ人は迫害に遭うたびに、世界各地に離散していった。やがて長い年月の間に、その地域の言語と融合していったのだろう。ゆえに、正確なヘブライ語というものが、残っていなかった。
いまのヘブライ語というのは、イスラエルの公用語だ。それは、第二次大戦後に建国されてから、復興した言語だという。20世紀において復興した言語であるがゆえに、古代の古代のヘブライ語とは、どうもちがっているようだ。
ゆえに、古代のヘブライ語で書かれた神の名前が、正確にはわからないのではなかろうか。
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そして、もうひとつ。神はあまりに偉大であるから、その名を呼ばれることはなかった。もしかして、神の名前は気やすく呼んではならない、気やすくよんだら神の怒りを買うとされたのかもしれない。
さらに、神は唯一の存在である。唯一なのだから、他と違いをあらわす必要がない。ゆえに、神の名が呼ばれなくなった。やがて、どういうふうに発音していいのかわからなくなってしまった。
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この数日は、キリスト教の牧師、司祭、そしてイスラム教徒と話をする機会が多くなったので、かれらの原典である『旧約聖書』について、考える機会が多くなった。
キリスト教もイスラム教も、『旧約聖書』をベースにしている。ということで、自分の頭の中を整理するために書いてみた。(つづく)