過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

本業ですすもう。編集と執筆。

ある真言宗の総本山の寺報を作るという仕事をいただいて、一年になる。原稿と写真を適当に送ってくれれば、デザインして印刷手配まで行う。寺報は8ページだ。

ときに管長さんの法話まで作る。それが「たたき台」になる。管長さんが読んで「これじゃあだめだ。もっといい原稿をつくる」ということになる。

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これらのやりとりは、すべてメールだ。制作したものはPDFで添付する。お寺のほうで修正の赤を入れて、またPDFで送り返してくる。きょうは、それを4回、行った。中継ぎしてくれる、いいお坊さんのスタッフがいるので可能なことだ。

ポイントは、即座に修正して送ること。やりとりは密になることで、互いにエネルギーが高まって、一気に進む。日をおいてやり取りすると、時間もかかる、モチベーションもあがらない。

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また、友人の紹介で、出版社から本の装丁の仕事の依頼があった。しかし、その会社は PDFでやりとりは難しい。対面して膝つき合わせ、ラフスケッチを示して、あれこれやりとりできるデザイナーがほしいという。

こちらから東京に行くとなると、片道5時間以上かかる。体力も時間もいる。経費も合わない。東京のデザイナーに打診してみたら、いまは忙しくて無理ということであった。※希望する人がいたら、池谷までメールを。

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ともあれ、こんな山里でも、こんなふうに電子媒体(メール、ときにテレビ電話)を使って、取材から執筆、デザインから印刷製本まで、可能ではある。

しかし仕事というものは、「じかに会う」ということが、とても大切なこと。電話とメールだけでは、やはりつながりが弱い。そのためには、「さすがに池谷だ」と言われるような、しっかりした仕事ができなくてはならない。

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山里に移住して8年、ほとんど営業もせず、のんびり田んぼやら畑、村おこしみたいなプロジェクトをしてきたが、いますこしずつ軸をシフトしつつある。田んぼや畑は、身の丈にあった程度にしておく。それすらも満足にできないのだから。本業ですすもう。