過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

ほとんどがスギ・ヒノキばかりの森だった

いまスギ・ヒノキの販売価格は1本1300〜1500円くらいだという。木を伐れば伐るほどに赤字になる。

スギを60年間育てるためには、地ごしらえ(植栽準備)、植栽、下刈り、枝打ち、間伐などの作業がある。1本あたりの経費はおそらく2,000円くらいになると聞く。

これでは林業では収益は上がらず、森林は放置。間伐しないので密集するばかり。かくして山里はスギ・ヒノキが生い茂る。日当たりも景観も悪くなっていくばかり。

60年前には、苦労して苦労して広葉樹を伐採し尽くして、そこにスギ・ヒノキを植林してきた。その結果である。

東京から移住してきた時、ああ森ばかりだ!と喜んだ。けれど、その森はほとんどがスギ・ヒノキばかりだった。そこが残念な現実。

スギとヒノキの森は、日は当たらず、動物も昆虫もほとんど暮らしていない。その森の下を歩いてみようなんて気はしない。ああ、雑木の森がほしい……。

かつては林業で栄えた山里は、いまは仕事はない。もしも植林などせず、なんにもしない山であったら、広葉樹が生い茂り、さぞや美しい山里であったろうなあと思う。いろいろと残念なこと。

https://news.yahoo.co.jp/feature/199

https://www.pref.chiba.lg.jp/lab-nourin/nourin/documents/satoyamaguide705.pdf