遠くにある漠然としたものに、不安を感じる。恐れを感じる。あるいは逆に、そこに希望を見出したり、夢を託したりする。
そのことで、いまを失う。
たいせつなことは、はっきりしているものを、しっかりやるだけ。それは、手の中にちゃんとあるのだから。
きょう一日だけ。あるいは、午前中だけ。いや、いまここでやることだけ。自分ができること、自分が扱うことのできること、そこをはっきりさせる。そして、そこに集中する。
まあしかし、なかなかそれができないんだなあ……。
えらい人の言葉を持ち出さなくてもいいとは思うけれど、うん、そうだと感じたので……。
トーマス・カーライルの言葉。ぼくは、カーライルの本は、一冊も読んだことはないけれど。
「大切なことは、遠くにぼんやりしているもの見るのではない。自分の手の中に、はっきりとあるものを実行することだ。」
Our main business is not to see what lies dimly at the distance, but to do what lies clearly at hand.
「to do what lies clearly at hand」という言葉がいい。
そして、有名な聖書の言葉。
「あすのことを思いわずらうな。あすのことは、あす自身が思いわずらう。一日の苦労は、その日一日だけで十分だ。」(聖書 マタイによる福音書)