努力なくしては、なにごとも実現しない。目標に向かって邁進する、あきらめない、忍耐する、励む。それがたいせつ。
そんなこといわれると、あんまりいい印象ではない。我慢が苦手だから。がんばりたくない。直感と好みで動くほうだから……。
でも、努力と集中をみている。集中は、いろいろなものを排除して、ひとつのものに注意を向ける、焦点を当てるというところ。
いまみている努力と集中というのは、「未来」に向けてのものじゃあない。「いま」に向けて、だ。
「いま・ここにあること」に向けての努力であり、集中だ。
これは、とっても難しいこと。「いま」というのは、この瞬間だ。瞬間がすぐに過去になるから。瞬間瞬間がどんどんと過ぎていくから。
それを「いま」につなぎとめようとする。そこに努力する。いまに集中する。そこに努力する。
ああ、ほんとうに難しい。で、「あっ、いまにいない」「いまここにいなかったな」というのは、わりと気がつく。後からだけど。
すぐに思考に入ろうとしてしまう。そうして、思考は、過去や未来にはたらく。いまここに働かない。
「いま、ここ」にいないというのは、体とあたまがバラバラということ。あたまだけが、未来にいく。過去にいく。あるいは、どこか別のところにいく。からだは、いまここにあるのに……。
そこをがんばって、「いま・ここ」につなぎとめる。努力する。それはたとえば、いまの体の動きに意識を向けること。たとえば、呼吸に意識を向けること。
いま起きた感情、感覚に意識を向けること。その努力というところ。そこの試みをしている。さて、どういうことになるか。