過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

学会員にとっての選挙活動は、すなわち宗教活動なのである

なぜ創価公明党を支援するのかをみてみたい。前提として、創価の教えの軸には、こういう考えがある。

人生にはどうしようもない「宿命」というものがある。それが幸福を妨げている。その原因は「邪宗」を信仰していることにある。あるいは、先祖から引き継いだ「邪宗」の教えが、不幸にさせている。(創価は、他の宗派のことを邪宗とよぶ)

創価学会に入会して、朝晩、お経をよみ、南無妙法蓮華経と唱えて祈る。座談会に出て、折伏(会員に導くこと)をすると「宿命転換」できる。幸福になれるのだ。

折伏は、自らが幸福になり、会員になった人も幸福になる。
日頃の友好活動、選挙のときには投票依頼、そして、創価のイベントに誘う。座談会に誘う。やがて折伏して、会員にする。活動家に育てる。その人が、折伏するようになる……。

会員が増え、この教えが広まれば、世界は平和になる。広めている自分自身が幸福になる。そういう教えで、急激に会員を増やしてきた。

こんな話も聞いたことがある。人間には、先祖から受け継いだ絶対に逃れられないいくつかの因縁、あるいは業(ごう)というものがある。なにをしようが、切れない。不幸の原因はそれだ。しかし折伏すると、一つひとつその業が消えていく。

そうして(ここが大切)、選挙のときは、票をとることが折伏とおんなじなんだ。票をひとつ取るごとに、ひとつ業がきえていく。幸せにつながるのだ。

いまの創価では、こんな強烈なことは言わないが、かつてはそのような教えが伝わっていたのである。ともあれ、学会員にとっての選挙活動は、すなわち宗教活動なのである。

かつては、日蓮が遺命したとされる「国立戒壇」を建立することが公明党の目的であった。すなわち、国家が創価の宗教施設をつくって、日本国民があまねく南無妙法蓮華経と唱える。そうなれば、みんなが幸せになる。世界が平和になる。だから、公明党に政権をとらせるのだ、と。

まあ、そういう教えが創価の実践の根幹にあった。創価の人たちの選挙活動の背景には、そういう歴史と思いがある。