過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

草刈りの事故 気をつけねば

おじさんが、ものすごい剣幕で怒鳴ってきた。頭から湯気がでていたよ。「はぁ?なんだろう……」。「こらぁ。おまえ、ワイヤーで草を刈っているだろう。アブないじゃないか」「ええ? 当たりましたか。それは申し訳ありません」

小石が跳ねてクルマに当たったらしい。事務所の前の草刈りで、アスファルトから生えてくる草を、ナイロンコードでバリバリ刈っていた。それで、そばを通ったクルマに当たったらしい。

これは、100%、こちらが悪い。ひたすら詫びて許しを乞うしかない。しかし、おじさん、怒りが収まらないようであった。もう、詫びつづけたのであった。まあ、さいわいクルマに外傷はなく、やがて許してくれた。やれやれ、であった。

気をつけよう。気をつけよう。ナイロンカッターは、アブない、アブない。それで、刃の摩耗したチップソーに切り替えた。ザクっザクッ、ガリガリガリと火花を散らしながら、アスファルトの草を根っこから削ぎ落としていった。

うん。この方法がいい。これなら小石は飛ばない。しかし、音がものすごいな。あかりがおびえて部屋の中で逃げ惑っていたという。それはたしかに、おそろしかろう。破壊の音、ぶっちぎる音、叩き潰す音、なんとも暴力的な音。まるでゲリラ戦みたいな音なのであった。