過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「神社・寺カフェ」レポート(2)「正晨寺」

「神社・寺カフェ」レポート(2)
2月25日「正晨寺」(しょうしんじ・本門佛立宗)。住職による短歌の講義と参加者の作品の添削指導。13名の参加。

丸山住職は、宗門の大学の教師をされていて、短歌の研究がライフワーク。万葉集から古今、新古今。さらには、俳句や都々逸まで、造詣が深い。

古き時代は、歌をよむということは、まつりごとであり、恋であり、生き方であり、とても価値のあることであった。いい歌をよめることが、世を治めることでもあり、出世の道であり、恋愛の成就であり、すべてであった。

花鳥風月が、どのようによまれてきたのか。本居宣長の歌論の紹介、古今集などが正岡子規写実主義によって、どう批判されてきたか。そんな講義をされた。

歌を作るためのコツは、とにかく無駄ごとでもいいから、量産する。指を折りながら三十一文字(みそひともじ)をつづけていけば、いつの間にか歌詠みになる、と。

そして、参加者がつくってきた歌を、即座に添削してくれる。住職の手にかかると、見事な歌になっていく。その過程をみているのも、たのしい。

信徒の方たちが、みんなで食事をともにしたり、掃除をしたり、家族のように集いあってお寺を支えている。ぼくがお訪ねすると、食事をしていけと、いつも暖かく迎えてくれる。今回も、おいしい甘酒をいただいた。

この短歌の講座は、毎月25日に開催されている。参加費無料。だれでも参加できる。

正晨寺のつぎの寺カフェは、3月11日と12日。10〜16時。ともに祈願をし、住職、副住職との語らい。甘酒サービス。

正晨寺の所属する本門佛立宗は、日蓮を宗祖と仰ぐ、法華系の一派。江戸末期、長松清風によって開かれた。『法華経』の教えのなかでも、本門といって、久遠実成の釈迦如来(いわば永遠の仏)の教えを軸に南無妙法蓮華経と唱える。

浜松市中区神田町1464 TEL053-441-2552