過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

名月をとってくれろと泣く子かな

名月をとってくれろと泣く子かな(一茶)

一茶のよく知られた名句だが。まさか我が子をだいて名月を眺める日がくるとは、思ってもみなかった。

煌々と輝く満月を見せにあかりを抱いて外に出る。外は風がびゅーびゅーと吹いている。あかりは、満月を指差して、おおおお、と声を出している。

月は輝いていても、すぐに雲に隠れる。待つとまた出てくる。そしてまた隠れる。その繰り返し。ランは、わんわんと吠えている。わたしだけを置いていくなと。