過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

天皇を中心とした強固な軍隊を作り上げるためにも、皇室が軍務についた

三笠宮が、「ぼくは帝国軍人だから」とスピーチされたことを書いた。三笠宮は、戦争中には、中国大陸にいて陸軍少佐として大本営参謀をしていた。戦争終結のために東條内閣打倒のクーデター計画を立てたともいわれる。

戦争中、皇室は、将校として戦地におもむいた。今上天皇の叔父にあたる高松宮宣仁親王は海軍だ。大本営海軍参謀として南方に出向いている。春野食堂を経営していた友人のお父さんは高松宮のおつきの人だったと聞いた。

当時の軍隊は皇軍であり、天皇陛下のものといわれた。天皇を中心とした強固な軍隊を作り上げるためにも、皇室が軍務についた。

幕末の頃、錦の御旗(朱に金文字で天照大神とあらわした錦の御旗)がおおいに威力を発揮した。天照大神の子孫である皇室が賊軍を破って進軍させるという構図になった。

鳥羽・伏見の戦いでは、仁和寺でお坊さんをしていた仁和寺宮彰仁親王をひっぱりだして、「征夷大将軍」とした。仁和寺宮は佐賀の乱にも西南戦争にも、総督として出陣している。さらに、有栖川宮熾仁親王東征大総督となって進軍する。そうして、西郷隆盛に次いで史上2人目の陸軍大将に任命されているのだ。