過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

女房の洗脳を解いてくれ。そう頼まれた。

女房の洗脳を解いてくれ。そう頼まれた。かれの妻がR会という新興宗教に入っていて、知りあいにさかんに勧誘する。そのひとたちから、クレームがくる。申し分のない妻なのだが、こと宗教に関しては困りはてている。再三、勧誘するのはやめてくれと頼んだ。時には威嚇しても、断固としてやめない。それで、かれは自分から家を出てしまったという。

R会は、新興宗教でもかなりの老舗にあたる。その教えの中核は先祖供養だ。先祖が苦しんでいる。先祖の苦しみを救うことで、今の私たちの幸せがあるという。

しかし、そのために家庭内に争議が起きている。ぼくは、家族であり、いま親しく出会っている人こそが、いわば先祖みたいなものだと思う。それをないがしろにして、先祖供養するというのは、まちがっていると思うけど。

しかし、宗教に固まった人は難しい。それが正しい、唯一絶対のものと思いこんでしまったら。何が起きても、ますます信念は固まっていく。外野が何を言っても、あなたたちはわかっていないのだ、ということになる。

ぼくはアイガモの催眠術はかけられるけど、人間の洗脳は解けないよ。宗教はとくに凝り固まったら、むつかしい。まったく聞く耳もたないから。いっそのこと、奥さんの宗教に賛同して、応援していくしかないんじゃないかね。教祖の本を読んだり、すこしでも理解を示していくことで、奥さんも歩み寄ってくる。また、R会ってそんなにわるい宗教じゃないと思うし。そう言ったんだけど。