過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

あの巨大なイチョウの木と再会した

あの巨大なイチョウの木と再会した。推定樹齢200年で幹周り5メートルもの巨木だった。昨日、水窪の友人の木工店をたずねたとき、なんと、そこに材木となって置かれていたのだった。

イチョウは、「森岡の家」(旧平野家住宅)という屋敷の敷地にあった。風格ある江戸期の土蔵、長屋門もあった。敷地には、イチョウのほかにも旧浜北市指定保存樹のクロマツなど、数多くの威風堂々とした高木があった。

これらを取り壊すと浜松市はきめた。「倒木の危険、落葉や害虫による被害があり、取り壊してほしい」と地元の自治会長、町内会長から市長に要望書が提出され、議会でも取り壊しが可決された。

このような貴重な文化財をつぶすなど、とんでもない暴挙だと、浜松市長を相手取って住民訴訟が提起されていた。

が、昨年の10月、浜松市は解体・伐採工事を強行したのだった。すべてが取り壊され、更地となった。このあとは、駐車場にするという。

普通、このレベルの巨木を買うと1本500万円くらいするんだそうな。それを、ものすごく破格な安値で手に入れたという。ヘタをすると、チップになって堆肥にされるところだったと思う。これほどの見事なイチョウは、まず出てこない。どんなことにつかわれるんでしょうね、と聞くと、仏像にするのが一番いいとかれは言っていた。端材をいただいて、ぼくも刻んでみたいものだ。

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